「相鉄」のブルーの色が決まるまでの発想法とは
ところで、3月18日(2023年)には、相鉄が東急と相互乗り入れを開始する。独特のブルーの電車がJR新横浜駅を通るほか、東京都心の地下鉄を走るようになる。本書では、この相鉄のリブランディングのプロジェクトに触れながら、商品やプロジェクトの「寿命」を想像することの大切さを説いている。
100年スパンで想像すると、「珍しいものは飽きられる」という答えが見えた。そこで、「・古くならない、醸成するデザイン ・普遍的な色、素材 ・100年たっても色あせないもの」というキーワードが浮かんだ。
「想像する」といっても、限界がある。
そういうときは、似たケースをもとに「予測」する。相鉄の仕事で、参考にしたのは阪急電鉄だった。チョコレート色の独特の車体の色は、「阪急マルーン」と呼ばれ、沿線の利用者にも親しまれている。そこから、深みのあるブルーの車体という色につながった。