小中学生の子どもにスマートフォンを与えるのはいつからがよいのか。お悩みの方も多いのではないだろうか。
そんななか、NTTドコモ・モバイル社会研究所(東京都千代田区)が2023年2月16日、「小中学生のスマートフォン所有率についての調査結果」を発表した。
それによると、スマホ所有率小学6年生で半数を超え、中学2年生で8割を超えるという。
小学1年の約2割、スマホかキッズケータイ所有
NTTドコモ・モバイル社会研究所の調査によると、スマホやキッズケータイの所有率(子が専用で所有している)は、小学生高学年(小4~6)で2022年は52%だった。そのうちスマホは37%と、過去最高を更新した。中学生になると、キッズケータイはほとんどなく、スマホは76%に達する【図表1】。
次にスマホ・キッズケータイの利用率で見ると、特にスマホの利用率は小学生で上昇傾向にあり、小学生高学年(小4~6)で2022年は55%になっている。さきほど示した【図表1】では、自分のスマホを持っているのは37%だったから、18%が親の端末を使ったり、家族と共有で使ったりしていることになるのだろう。
一方、中学生の利用率は80%後半で、所有率とあまり変わらない状況だ。ほとんど自分のものを使っているようだ。
スマホ・キッズケータイの学年別所有率を調べたのが、【図表2】だ。これを見ると、小学1年生でも約2割(21%)の子が、スマホかキッズケータイのどちらかを持っている。小学5年生になると、両方合わせて6割近く(57%)に達し、中学2年生になると、8割(84%)を超える。
興味深いのは、スマホ所有率の男女別の比較だ【図表3】。小学生低学年では男子のほうがやや高いが、小学生高学年、中学生になると約10ポイント女子のほうが高くなるのだ。女子のほうが友だちとSNSなどで頻繁に連絡しあうケースが増えるためだろうか。あるいは、「安全」のために持たせる親が多いのか。
調査は2022年11月、関東1都6県の小学生・中学生とその親を対象に自宅を訪問、アンケート用紙を預けて回収する「訪問留置法」で行われた。有効回答数は500件だった。
「学童や電車通学なら、小学生にも連絡用に持たせる」
今回の調査について、ヤフーニュースコメント欄では、これだけ子どもたちにスマホが普及するのは当然だとする声が多かった。
「スマホは社会生活を送るのに欠かせないツールになる。スマホに限らずPCでもネットに繋がる。ネットは国境のない世界。危険な側面があるのも事実。しかし成人まで遠ざけたところで危機管理術が自然に身につくわけではない。むしろ自分の世界が確立される以前に親子で学ぶべき。現実の世界は建前通りにはならない。危機管理能力を高めるためにも早期からスマホを用いて親子で学ぶべきだ」
「小6で半数か。さもありなんだろうな。中学で8割というのも、こんなもんなのかな。もっと多いと思ったけど。端末代を抜けば1月1000円前後で持てるから、いいっちゃいいけど。ルール作りと徹底が面倒くさいなあ」
「うちの辺りでは、中学校1年生でほぼ100%の所持率です。私立に電車通学ならともかく、地元の中学校に通うなら必要ないよ...と言えたのは、もう10年も前の話です」
「学童とか電車通学だったら、小学生にも連絡用にキッズスマホを持たせるのでは?」
「高学年ならもっと持っていそうだけどね。通塾している子は当たり前に持っているし」
「スゴイ時代だなあと思う」
(福田和郎)