「アルモンデ」の投稿、前年比4倍以上...料理写真のSNSアプリで
そんな中で、熱い視線を集めているのが「アルモンデ」だ。まるで外国語のような言い回しだが、日本語を外国語風に表記しているもので、音の通り「家にあるもの」の意味だ。
新たに食材を買い足さなくても、「家にストックしてある食材だけを使って料理をしよう」という発想から生まれた。特売をしている野菜や肉を多めに買っておき、適切に冷蔵や冷凍をして、必要な時に賢く使おうという行動にもつながっている。
料理写真のSNSアプリ「スナップディッシュ」を運営するヴァズ(東京都武蔵野市)によれば、「アルモンデ」という言葉を使った投稿は約10年前から徐々に増えてきたが、2022年には前年比で4倍以上に急増したという。
同社が22年12月に登録ユーザー約250人に実施した調査によれば、食品の値上げをきっかけとして、「アルモンデ」を実施したという人は9割超にのぼった。
「アルモンデ」を週1回以上実施している人は、約7割だったという。「大根の皮できんぴらを作ったり、ブロッコリーの茎を炒め物に使ったりする」など、できるだけ食材の無駄を出さないという人もいた。
節約のため、冷凍食品をうまく取り入れようという動きも強まっている。
食材のほか、油の値段が上がっており、「揚げ物などは自分で作るより、冷凍食品を使った方が、割安感がある」(小売り関係者)ためだ。スーパーなどでは「価格が安定している冷凍野菜の人気も高い」(同)という。(ジャーナリスト 済田経夫)