ウォール街再び「CPIショック」、予想以上に根強いインフレ...エコノミストが指摘...「植田日銀の船出に嵐」「ハト派FRB副議長退任が追い討ち」

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「市場はすでに6月の利上げも織り込み始めた」

米国経済はどうなるのか(写真はイメージ)
米国経済はどうなるのか(写真はイメージ)

   5月で利上げ終了どころか、「市場はすでに6月のFOMCでの利上げも織り込み始めた」と指摘するのは、野村アセットマネジメントのシニア・ストラテジスト石黒英之氏だ。

   リポート「米CPI減速ペース鈍化で利上げ継続観測台頭」(2月15日付)のなかで、こう述べている。

「今回の米CPIとコアCPIは、ともに市場予想を上回り、前月からの減速ペースも鈍化するなど、米インフレ圧力が根強いことを示す内容だったといえます【図表2】。
今回の米CPIの結果を受け、14日の米FF(フェデラル・ファンド)金利先物市場では、利上げ継続観測が台頭しました。3月、5月のFOMCで0.25%の利上げが行なわれる可能性がほぼ織り込まれたほか、6月にさらに追加の利上げが行なわれる確率も約48%(前日は約33%)まで上昇しました」
(図表2)米CPI(消費者物価指数)とその内訳(野村アセットマネジメントの作成)
(図表2)米CPI(消費者物価指数)とその内訳(野村アセットマネジメントの作成)

   ただ、インフレ鈍化基調は続いているとして、こう結んでいる。

「米CPIの伸びの大半を占めるサービス物価は、依然上昇圧力が強い状況ですが、同物価の先行きを占ううえで重要な『賃金』や『家賃』は、足元でピークアウトしており、米CPIの伸びは緩やかながらも減速していくとみられます。引き続き米国の物価や雇用データの『中身』が、市場の先行きを見る上で焦点となりそうです」
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