「ダイバーシティ推進企業は建前ですか?」リアリティショックに落胆する新入社員...どう話す?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE22(前編)】(前川孝雄)

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「働き手に優しく、育成に熱心」「顧客貢献・社会貢献をめざす」...新入社員は理想を持って入社

   では、新入社員が受けがちなリアリティショックは、どのような内容でしょうか。以下に二つの代表例を挙げておきましょう。

   第一に、就活生は募集企業から「ワークライフバランス」「ダイバーシティ・女性活躍推進」「働き方改革」、また「若手世代の成長機会やキャリア形成サポート」など、社員の育成や活躍支援策を聞かされた場合、大いに期待します。

   それが一定の実績についてのPRであっても、拡大解釈する場合もあり得ます。この会社は新入社員を大切に受け入れ育ててくれるものと、期待感を膨らませて入社してくるケースも少なくありません。

   第二に、自然災害が多発する現代、ボランティア活動も盛んになった平成に育った若手は、社会貢献欲求が強い傾向があります。近年世界的に重視されるSDGsやESGについて学び、関心が高い場合もあります。

   したがって、就職先を選ぶにあたり、企業の経営理念やビジョンに共感し入社してくるケースも多いのです。「顧客貢献・社会貢献をめざす」「環境に優しい企業」「世界に安心と安全を届ける」など。自身が仕事を通して、理想を実現したいという純粋な期待を持つのです。

   企業説明会や先輩訪問などで、先駆的取り組みやロールモデルの先輩の活躍ぶりや熱意などに触れ、貢献意欲をより強めている場合もあるでしょう。そのこと自体、本来は歓迎すべきことのはずです。

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