東京外国為替市場 ドルは底堅い動きか 日銀による大規模金融緩和策の継続で
東京外国為替市場見通し(2月6日~10日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=129円00銭~132円00銭
2023年2月3日(金)終値 1ドル=131円17銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルは底堅い動きか。
前週のドル円相場は、ドルが反発した。全般は米国の利上げが3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%引き上げにより終了するとの見方が強まり、米長期金利が大幅に低下したことで、ドル安・円高の展開が続いた。ドルは一時、1ドル=128円付近まで下落した。
しかし、週末の米国の1月雇用統計で失業率が1969年以来の3.4%まで低下した結果を受け、米国の景気後退観測が急速に後退し、利上げが長期化するとの見方が強まったこともあり、ドルは一時1ドル=131円前半まで上昇した。
今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。
米国の一段の利上げ加速観測は後退しているものの、利上げの長期化観測が再び強まっており、ドルが大きく売り込まれる地合いではない。一方で、日銀は大規模金融緩和策を継続しており、日米金利差からドルは底堅い動きが続きそうだ。
注目は近い将来の日銀の金融政策を司る次期正副総裁人事。10日に国会に提示される予定の人事案によって、相場の材料になる可能性がある。
◆国内外、今週発表予定の経済指標は?
経済指標は、国内では7日に12月家計調査、12月景気動向指数、8日に1月景気ウォッチャー調査、12月国際収支、10日に2月限オプション取引に係る特別清算指数算出(SQ)、1月企業物価指数などの発表が予定されている。
海外では7日に米国の12月貿易収支、バイデン米大統領の一般教書演説、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長講演、10日に中国の1月消費者物価指数、中国の1月生産者物価指数などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)