我が子のように、目に入れても痛くないほど可愛いニャンコとワンコ。
最近、ペットフードなどをネット通販で購入する人が3~4割に達し、「痛い目」に遭う人が急増しているため、国民生活センターが2023年2月1日、「愛するペットのための買い物-インターネットで購入する前に、しっかり確認しましたか?」と題する警鐘を鳴らす報告を発表した。
「お試しのつもりが高額の定期購入だった」「お金を振り込んだが、商品が届かない」といったトラブルが多いが、大半は注意すれば防げる被害だ。
「お試し」のつもりが定期購入で、2回以降は高額に
国民生活センターによると、ペットフードなどペット用品に関するトラブルの相談は急増している。2018年度には772件だったのが、2021年度には1415件と、ほぼ2倍に増えた。なかでも、店舗よりネット通販によるトラブルの割合が増加しており、2018年度には約72%だったのが、2021年度には約84%を占めている【表1】。
背景には、ペット用品をネット通販で購入する人が増えていることが挙げられる。たとえば、一般社団法人ペットフード協会の2022年調査によると、ペットフードをネットで購入する人は、犬が約42%、猫が約35%に達しているからだ。
こんな被害相談が代表的だ。
【事例1】初回お試しのつもりで犬用の歯磨き粉を買ったが、2回目の商品が届き定期購入とわかった
1か月ほど前にネットの広告を見て、初回お試し価格1200円程度の犬用歯磨き粉を買った。代金はすでに支払った。先日2回目の商品が届き定期購入とわかったが、申込時にその旨の記載はなかった。商品代金は5000円で高額だ。2回目の商品は不要なので返品したい。(2022年6月・60歳代女性)
【事例2】お試し期間の広告につられて犬用の白内障サプリを購入したが、高額の定期購入だった
SNSを閲覧中に「犬の白内障が良くなる」という広告が入ってきた。広告には「お試し期間」とあり1袋2000円程度のサプリだったので購入した。商品はすぐに届いたが、その1週間後、突然2回目が届き驚いた。2回目は3か月分3袋で、金額は約4万円と高額だった。サプリの効果を全く感じていなかったし、定期購入を申し込んだ覚えもないので、支払いたくない。(2022年8月・40歳代女性)