公開から6日で100万人ユーザー獲得。Googleが検索エンジンに対する脅威であるとして、「コード・レッド」を宣言。そんな触れ込みで爆発的に普及したAI「ChatGPT」。
試しに使ってみたところ、質問に対して的確なアドバイスを提案したり、プログラムの修正点をしてくれたりするなど、AIの進化と驚異的な実力を目の当たりにしました。今回は、そんなChatGPTを仮想通貨への投資にどのように活用できるか、検証していきます。
こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです! 当コラム【仮想通貨通信】では最先端のちょっととっつきづらかったりする情報をわかりやすくお伝えして行きます!
今回は2022年11月にリリースされチャット上で自然な文章を生成し人間と対話することのできるという点で衝撃と共に大きく注目を集めているAI「ChatGPT」について紹介していきます。
大注目のChatGPTとは?...膨大なデータをもとに「考えて」文章を生成
ChatGPTとは、チャット上に質問を入力するだけで、適切な回答を返信してくれるAI(人工知能)。膨大なデータをもとに「考えて」文章を生成しているので、米国では医師の国家試験に合格するような事例も出てきているそう。
試しに、ChatGPTに「二泊三日の東京観光を予算10万円で回る」という指示を与えて、旅程を組んでもらいました。すると、以下の画像のようになりました。
こう見ると、一見しっかり旅程を組んでもらえたようにも見えますが、初日に表参道を観光しつつ最終日に原宿へ行ったり、謎の「池袋グルメ」を堪能する、という不思議なルート。
日本語は学習したデータが少ないこともあり、まだまだ旅行会社を超えるほどのできではないようです。
もちろん、現在のChatGPTに搭載されているAIは3000億のデータから構成されているのに対し、現在開発中のAI(GPT-4)は10兆ものデータから構成されると予想されています。したがって、「日本語での物足りなさ」という点についても、ある程度克服できると考えられます。
そんな優秀なAIの出現はさまざまな分野に衝撃を与え、今後多くのホワイトワーカーの仕事を省力化するのではともとらえられています。
というわけで、私はこのChatGPTを仮想通貨への投資にも役立てられないかと考えました。
AIが仮想通貨投資を変える!?
それでは、こうしたAIをどのように活用することができるか気になりますよね。
さっそく、さきほどと同じように、ChatGPTに「今後仮想通貨の投資に対して、どんな影響をもたらすのか」を聞いてみました。
ChatGPTの返答を要約すると以下に図に示した5点。
当たり障りのない答えといえば確かにそうですが、漏れがなくよくまとまっています。
AIを用いてSNS上で人気になり始めている銘柄をピックアップしたり、感情から今後の値動きを読み解いたりするのは、大口の投資家もチャレンジしている分野です。そのため、同様の環境が個人投資家にも開けていく、というのはひとつ大きな影響だと思います。
また、ChatGPTを活用することで、プログラミングの知識がない人であってもアイディアひとつあれば、簡単に自動取引を始められるメリットがありますね。
全体の大きな流れとしては、機械による自動取引が活発になることが予測されます。
特に自動取引では、トレンドフォロー(上昇中には買い、下落中には売りで取引すること)が一般的ですから、AIがSNS上の分析等から「売り」と判断した際に、その「売り」がまた新たな「売り」を呼ぶ。
そして、連鎖的な売却注文が入り大きな価格変動を引き起こし、結局原因のわからない暴落が発生。...なんてことが、草コインと呼ばれる知名度の低い仮想通貨ではこれまで以上に発生するかもしれません(上昇も同じく)。
さて、投資の観点からは「より人間が判断する場面が減る」という影響がありそうですが、仮想通貨そのものへの影響はあるのでしょうか。
これについては、<激震走る!話題のAIチャットボット「ChatGPT」は、仮想通貨投資に役立つのか!?【仮想通貨通信vol.2 後編】>で取り上げたいと思います。(ブロックスタ)