「糖質OFF」ではなく「糖質ON」のほうが、「ダイエット効果」は高い?【尾藤克之のオススメ】

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   今回は、10万人以上のダイエットをサポートしてきた「最新科学」を紹介します。著者は医師の工藤孝文さん。NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」、テレビ東京「主治医が見つかる診療所」など、メディア出演実績が豊富です。糖質オフダイエットはもう古い? 「適切な糖質オン」のほうが「やせる」って、どういうこと?

「午後3時に食べるだけダイエット やせるスイーツ」(工藤孝文著)秀和システム

実は失敗しやすい糖質制限

   工藤さんは「糖質オフや糖質制限のダイエットは、ほぼ確実に失敗する」と言っています。むしろ「糖質オン」のほうが成功率は圧倒的に高い、と。なぜでしょうか?

「現在、糖質制限、または糖質OFFダイエットが加熱しています。たしかに糖質OFFは、高いダイエット効果があります。しかし、長い目で見たとき、『一生、糖質OFFを続けられますか?』という疑問が生まれます。糖質OFFを一生続けるのは、現実的には難しいと思いませんか? ご飯やパン、うどん、甘~いスイーツ、食べたいですよね?」(工藤さん)
「糖質OFFは、続けられないばかりか、じつは大切な筋肉まで落としてしまいます。糖質OFFにすると、一時的には高い効果を発揮しますが、リバウンドして余計に太ってしまう人が大半です。糖質OFFをやめたら必ずもとに戻ってしまいますから」(同)

   「ご飯を減らしているから、おやつは食べても大丈夫」、「デザートを食べるために、お米を少なくしている」という方がいるそうですが、これでは本末転倒でしょう。

「日本の食文化の長い歴史から考えると、私たち日本人はお米とは離れられません。また、離れる必要もありません。おいしいご飯を食べれば、セロトニンがあふれて幸せになれるのですから、離れられないのは当然です。人間の体は、医学的にも栄養学的にも、糖質OFFにすると必ず糖質をとりたくなるときがきます」(工藤さん)
「社会生活を幸せに営むためには、気の合うお友だちと甘いケーキを食べながらお茶したり、飲み会で楽しくお酒を飲むことも避けられません。そうした楽しいおつき合いを断って、糖質OFFを続けるのは人を不幸にします。糖質を我慢すればするほどストレスがたまり、ムリをした反動がくるからです」(同)

ダイエットは〇〇が9割?!

   ダイエットをはじめる意欲を持っていても、次のように考えている人がいることでしょう。「ムリなんじゃないか......」「また失敗しちゃうかも......」。これまでダイエットに取り組んでいても、失敗した経験から、成功がうまくイメージできないのです。

「私は断言します。午後3時に食べるだけダイエットなら、リバウンドなしで続けることができます。なぜなら、これまで私のダイエット外来で指導してきた患者さんの多くが、ダイエットに成功しているのですからです。『ダイエットは心(マインド)が9割』です。ダイエット・マインドが目覚めれば、人生が新しく変わっていきます」(工藤さん)
「ご飯やパン、麺などの炭水化物=糖質は、私たちの体を維持するために欠かすことのできない大切な栄養素です。適切に食べることで、健康な心と体をつくります。私は今まで、誘惑をきっぱり拒否できる人に出会ったことがありません。我慢などせず、普通に食べて、幸せを感じながらダイエットに成功している人は、たくさんいるのです」(同)

   ダイエットは、根性と運動と努力でうまくいく世界ではないので、「〇〇するべき」「〇〇でなければいけない」ではうまくいきません。ムリせず、自然に、自分らしく。自分が納得、満足し、つらくない状態で続けることがダイエットの秘訣です。

   新年度がはじまりましたが、気になる方には参考になるダイエット法ではないかと思います。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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