40代最年少部長が、わずか半年で鉄壁のチームワークを作り上げた!
「うちの40代前半の最年少部長は、今様のコミュニケーションでZ世代部下をしっかり捕まえています。彼は、オフ・コミュニケーションの場を、X世代以前のように、飲み会への参加を求めることはしません。その代わりに『チームビルディング・ウォーク』なるものを企画し、事前に社長の了解を取って、平日の勤務時間にメンバーを引き連れて高尾山で山歩きをするのです。これがZ世代にはウケるそうで。達成感の共有がチームワークの醸成に大いに役立つのだと彼の弁ですが、事実、就任半年で鉄壁のチームワークを作り上げています」
「飲みニケーション」から「チームビルディング」へ。たしかに、昭和にはなかった耳触りのよさもそこには感じられます。いずれにしても、私にとっては、デジタルネイティブ世代、恐るべしです。Z世代の戦力化が求められる今に時代に、「もはや老兵は去るのみ」を実感させられる話です。
折も折、EV化の流れで大激変期を迎えている自動車業界で、トヨタ自動車の豊田章男社長(66)がひと回り以上も若い佐藤恒治執行役員(53)に社長のイスを譲るとのニュースには、去りゆく旧世代を強く感じさせられた次第です。
ジェネレーション・ギャップという言葉は昔からありますが、このようにX、Y、Zで仕切られる今様の世代間ギャップの大きさは昔の比ではないと断言できるでしょう。X世代以前の経営者はその認識を十分に持って、いかに早期にZ世代の活躍を促すか。業種を問わず、2030年に向けた重要な経営課題のひとつに思えます。(大関暁夫)