国内回帰や国産品への切り替え「検討に現実感が薄い」
海外調達または輸入品を利用している企業のうち、「何らかの対策を実施・検討している」企業は40.0%にのぼった。なかでも、「生産や調達の国内回帰または国産品への変更」すると答えていた企業は24.6%と、約4社に1社にのぼることがわかった。
ただ、「対策を実施・検討していない」と答えた企業は60.0%。企業からは、
「コストや生産能力に、国内外の生産拠点(再外注先)のギャップが大きく、切り替え検討に現実感が薄い」(電気機械器具卸売、長野県)
「国内では当社の求める品質技術に対応できる工場が存在しない」(建設用石材・窯業製品卸売、東京都)
といった「国内での調達が難しい」との意見が多く聞かれた。【図表1参照】
また、企業の国内回帰・多様化や国産品への切り替えなどの対策の実施状況を業種別にみると、「対策を実施・検討している」企業は、建設」と「繊維・繊維製品・服飾品卸売」がいずれも47.0%と、全体平均の40.0%を7.0ポイント上回った。
「化学品製造」(46.2%)や「建材・家具、窯業・土石製品卸売」(45.5%)も、全体平均より高い。生産拠点の多様化に、企業が前向きな様子がうかがえる。