静岡県裾野・工場跡地で進む未来都市「ウーブン・シティ」、世間を驚かすことはできるか?
一方で、さらに将来のモビリティーに視野を広げるなら、トヨタが静岡県裾野市の工場跡地で進める未来都市「ウーブン・シティ」の開発プロジェクトが実現するかも大いに注目される。
2021年2月に着工した同プロジェクトは、地上に自動運転モビリティーや歩行者専用の道路を作り、地下にはモノの移動用の道路を作るなど壮大な計画だ。将来的には、トヨタの従業員を含む2000人以上の住民が暮らすという。
経営者としての佐藤氏の実力は未知数だが、豊田氏は自身と異なる理系のセンスで、佐藤新社長に難局を乗り切ってほしいのだろう。会見でも「佐藤新社長を軸とする新チームのミッションは、トヨタをモビリティー・カンパニーにフルモデルチェンジすること」と豊田氏が語る姿も印象に残った。
目下の注目は、数年以内にウーブン・シティに登場するモビリティーだろう。そして、ウーブン・シティはトヨタが「モビリティー・カンパニー」にフルモデルチェンジできるかどうかを占う点で極めて重要だ。
ウーブン・シティは豊田氏の掛け声だけで終わるのか、それとも佐藤新体制で世間をアッと言わせるのか、真価が問われることになる。(ジャーナリスト 岩城諒)