注意されるのは嫌だし、目立ちたくないというZ世代の新人部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE21(前編)】(前川孝雄)

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上司・先輩とのコミュニケーションギャップへの不安

   「人間関係・コミュニケーション」の不安は、上司・先輩にくわえ、さらにお客様や取引先等と円滑な人間関係が築けるか、きちんとコミュニケーションがとれるか、という心配です。

   Z世代ともいわれる今の若手。Z世代とは、おおむね1990年代中盤から2010年代序盤までに生まれた層を指します。生まれながらにしてデジタルネイティブである、初の世代。40代以上の上司世代に比べて、育ってきた環境の中で異世代と交流する機会がとても少なかった場合があります。

   SNSでのコミュニケーションも含め、同世代の仲間とのやり取りは活発でも、異世代は不得手という場合も少なくないのです。また、友人同士であっても、SNSで悪口を言われたり、仲間外れにされたりすることを恐れるため、目立つのを嫌がり、なかなか本音を明かさない傾向がありそうです。

   そうなると、職場という世代や価値観が異なる人たちが共に働く組織に入ると、上司・先輩とのコミュニケーションギャップを感じやすいのです。そこで、「何をどう話せばいいか分からない」「会話・話題についていけない」「職場の雰囲気や習慣にうまく馴染めそうもない」といった不安や違和感を抱くことにつながります。

   また、対面や電話でのお客様や取引先とのやり取りも、緊張の連続です。まだ自己裁量や自分のペースでは動けず、いきなり指示を受けて右往左往することでしょう。その一方で、長時間の研修や業務説明を受け身でじっと聞くことも多く、疲労が溜まるもの。緊張や疲れから、コミュニケーションの意欲がより減退することも考えられます。

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