日本にしかなかった「総合商社」...いったい何をしている会社なのか?

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知られざる?「総合商社」各社の成り立ち

   近年好業績を挙げて、いま一番注目されているのが、伊藤忠商事だ。近江商人が創業し、江戸時代に起源を持つ繊維専門商社が発展してきた、非財閥系の総合商社。

   2020年度決算では、連結当期純利益で三菱商事を抜き、業界首位を達成。株価、時価総額と合わせて三冠王となった。非資源系に強いのが特徴だ。企業文化を反映し、2014年には、「ひとりの商人、無数の使命」という企業行動指針を定めた。

   住友グループは、江戸時代の別子銅山の銅事業などから発展したが、戦前には、独立した商社を持っていなかった。

   不動産関連会社からグループの商事会社として発展し、1952年に住友商事と改称した。「石橋をたたいても渡らない」とも言われる堅実経営で知られる。特色のある事業として、スーパーマーケットのサミット、日本最大のケーブルテレビ企業であるJCOMなどがある。

   丸紅は、伊藤忠商事と同じ、江戸時代に源を持つ繊維専門商社が発展してきた、非財閥系の総合商社。

   かつては富士銀行の企業集団(芙蓉グループ)の一員だったが、2000年、みずほホールディングスが設立されて、企業グループの色彩は弱まった。社内公募型ビジネス提案・育成プログラム「ビジネスプランコンテスト」があり、そこから新しいビジネスも立ち上がっている。

   豊田通商は、2006年にトーメンと合併することにより、7社の一角となった。トヨタグループの総合商社だ。

   双日は、ニチメンと日商岩井が2004年に合併して誕生。もっとも小さい総合商社だが、歴史は古く、独特の強みを持っている。

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