書店に数多く並んでいる手帳術やノート術の本。それら50冊のノウハウを整理し、1冊にまとめたのが、本書「仕事と勉強にすぐ役立つ『ノート術』」(大全日本実業出版)である。あなたにピッタリのノウハウが見つかるだろう。
「仕事と勉強にすぐ役立つ『ノート術』大全」(安田修著)日本実業出版
著者の安田修さんは、株式会社シナジーブレイン代表取締役。北海道大学経済学部卒。日本生命保険相互会社を経て独立。ノートを駆使した学習により、中小企業診断士、証券アナリストなどの試験に合格。起業支援などを行っている。著書に「書けば理想は実現できる 自分を変えるノート術」「新しい副業のかたち」「新しい起業のかたち」がある。
ノート、手帳、スマホを使い分ける
ノート術と銘打っているが、「何でもかんでも紙のノートに手書きすべき」という考え方には立っていない。ノート以外の手帳やメモ帳、付箋、デジタル機器についても紹介している。ノートは数ある手段の中の1つだと割り切っている。
本書をすべて読む必要はない、と最初に宣言しているのも、時間がないビジネスパーソンにぴったりだろう。「ノートを仕事で活かしたい」「効率的に勉強をしたい」「夢や目標を達成したい」という目的ごとに章を設定しているので、必要なところを読めばいい。
また、これまで出たノート術の本を紹介しながら、自分の見解を加えているので、それらを比較して、納得したノウハウを採り入れればよい。
たとえば、「やりたいこと・やるべきことをどんどんこなす! 行動ノート術」の項目では、「ノートでスケジュールを管理する」方法を取り上げている。
美崎栄一郎さんの「『結果を出す人』はノートに何を書いているのか」によると、「あらゆる手帳やデバイスを試した上で、スケジュールは薄いノートで管理するのがベスト」という結論になっているが、スケジュールについては「スマホで管理するのがベスト」だとしている。
電話ががんがんかかってきて、電話でスケジュール調整をする人なら、小さな手帳か紙のノートを使うのもいいそうだ。一番やってはいけないのが、紙とデジタルの良いところどりをしようとして、両方を使うことだという。ダブルブッキングする可能性があるからだ。
安田さん自身は、iPhoneのRefillsというアプリを使っている。ベースはGoogleカレンダーなので、パソコンとも連動している。「繰り返し予定」を使えるのが便利で、後から「今回だけ変更」したり、「以降の繰り返し予定を変更」したりすることもできるので使いやすいそうだ。