日銀の利上げに、どう対応するか?...ダイヤモンド「お金大全」、東洋経済「NHKの正体」、エコノミスト「NISA徹底活用術」を特集

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

5%の賃上げは、実現するかもしれない?

   1月23日発売の「週刊ダイヤモンド」(2023年1月28日号)の特集は、「お金大全」。投資、保険、年金、住宅ローンなど、少しでも得するためのお金の必須ノウハウをまとめている。

   これまでの超低金利、低インフレの時代は終わろうとしている。この先は何が起こるのか? 経済リスクについて、東京大学大学院経済学研究科教授の渡辺努氏とBNPパリバ証券経済調査本部長チーフエコノミストの河野龍太郎氏が対談している。

   今話題になっている「世界インフレの謎」(講談社現代新書)の著者でもある渡辺氏は、鍵は日本人のインフレ予想だと指摘。それだけに、この春の賃上げは、重要なポイントになる。連合が掲げる定期昇給込み5%という賃上げ目標について、企業も対応し、5%はクリアすると見ている。

   そうなれば、今後も賃金が上がるという見通しがついてくるので、価格上昇に対して消費者も寛容になり、企業も転嫁しやすくなって物価上昇は持続。その後、インフレはゆっくりと2%に収束すると見ている。

   一方、河野氏はグローバルインフレがしつこい場合、2%目標達成には、強烈な金融引き締めや財政引き締めが必要になり、景気が相当悪化。その先にはグローバルデフレが訪れるかもしれない、と指摘している。

   渡辺氏は23年度のどこかで日銀は利上げをすると予想。河野氏もグローバル景気が回復を続けるなら、インフレが継続的に2%を超えなくても、日銀が利上げを開始すると予想している。

株式投資「3つの鉄則」とは?

   こうした経済リスクを抱える状況下で、どのような行動をすべきか、検討している。まずは「株式投資」。投資の3つの鉄則を紹介している。

   1 「トレードはするな、長期・積み立て・インデックス投資をすべし」。

   高度な情報とIT装備と経験を備えた運用のプロでさえ、取引コストを支払ってもなお市場平均を上回る成績を出すことは難しいとして、インデックス投資を中心とした長期運用を勧めている。

   2 「うわさに乗せられるな。個人はプロにない強みを生かせ」。

   素人が失敗するのは「プロのまねをしようと後追いするときだけである」という言葉を紹介。本当に買うに値いするかどうかは、自分で徹底的に調べる必要があるという。

   3 「どうしてもトレードをするなら、人間心理のわなにはまるな」。

   どうしてもトレードをするなら、スキルを磨く以上に、人間心理のわなにはまらないよう精神を鍛える必要があるという。

   これらは「敗者のゲーム」(チャールズ・エルス著、日本経済新聞出版社)、「ピーター・リンチの株で勝つ」(ピーター・リンチほか、ダイヤモンド社)など、株式投資の古典的名著からエッセンスをまとめたものだ。投資の参考書を読むことを勧めている。

   経済的な負担を軽くするため、保険の見直しも1つの手になる。

   「くらしとお金のFP相談センター」代表の西村和敏氏は、保険料を払い続けられるのか、「終身」の医療保険には要注意だ、と警告する。

   そこで勧めているのが、「3大(特約)疾病保険料払込み免除特約」を付けることで、老後保険料を支払わなくても終身医療保険を継続できる手だ。特約を終身と勘違いし、80歳や90歳までしか保障を継続できないこともあると知り、驚いた。これを機に、自分の医療保険をもう一度点検してみることが必要だ。

   生活防衛のためのやりくりの知恵もまとめている。一括払い、積み立て、シニア割引を利用することで、少しでもお金を節約することが出来る。詳細な一覧表を見ると、意外な「お宝」がある。

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