子どもにスマートフォンを持たせるのはいつがいいか。進学や進級のタイミングに合わせて、スマホデビューを考える家庭も多いのではないか。
そんななか、モバイル市場専門の調査会社「MMD研究所」(東京都港区)が2023年1月23日に発表した「2023年1月初めてスマートフォンを持つ子どもと親への意識調査」によると、スマホデビュー時期の最多は小学6年だった。
勉強するのにスマホアプリを活用する子どもは6割を超える。これも時代なのか、スマホのQRコード決済にお小遣いを振り込む親も年々増えて2割以上。これには、子どもが何に使ったのか、一目瞭然というメリットもある。あなたの家でも参考にしてはいかが?
スマホデビュー1位「小6」、2位「中1」、3位「中3」、4位「小1」
MMD研究所の調査は、2022年以降に初めて子どもにスマホを持たせた20歳~59歳の男女1769人が対象だ。
まず、子どもに初めてスマホを持たせた学年を聞くと、最も多かったのは「小学6年」(14.9%)、次いで「中学1年」(12.7%)、「中学3年」(10.0%)、「小学1年」(8.1%)となった【図表1】。進学したときや最高学年になったときの節目に贈るケースが多いようだ。
これを小中高別でまとめると「小学生」(51.0%)が最も多く、過半数を超えた。次いで、「中学生」(29.0%)、「高校生」(12.8%)となったが、「小学生未満」(5.5%)の子どもも20人に1人以上の割合でいた。
親にとって、子どもにスマホを持たせると、さまざまなトラブルに巻き込まれることが心配の種だ。そこで、トラブル経験の有無を聞くと、20.1%が「トラブルに巻き込まれたことがある」と答えた。これは昨年(2022年)の同じ調査に比べて3.9ポイント増えている。小中高別で見ると、小学生(26.8%)、中学生(13.8%)、高校生(10.0%)と、学年が下がるにつれてトラブルが増えることがわかる【図表2】。
いったい、どんなトラブルが多いのか。トラブルの内容を聞くと(複数回答可)、最も多かったのが「ゲームや有料課金サイトで大幅課金してしまった」「LINEなどのコミュニケーションツールで既読無視されて、友人と険悪になってしまった」「不適切な写真を送るように言われたり、意思と関係なく送られてきたりした」(いずれも14.9%)で、同率トップの結果となった【図表3】。
ほかにも「暴力的・わいせつな画像や動画を見てしまった」(12.9%)、「SNSやメールで繋がった人から執拗に会うことを迫られた」(12.4%)といった項目が目を引いた【再び図表3】。