女性進出が変える日本企業...ジェンダー後進国から脱却するには?

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女性の管理職登用を進める企業

   多くの企業がD&I(Diversity & Inclusion、多様性と包摂)の推進を掲げ、女性管理職の登用を推進しようとはしている。日本でD&Iが進まない背景として、「日本の職場の平等主義」を挙げる、パーソル総合研究所の小林祐自・上席主任研究員の見解を紹介している。

   日本では新卒で一括採用されると、そこから管理職に登用されるまでが長すぎるというのだ。実力を発揮してきた人が登用されるのが35歳過ぎ。ちょうど女性が出産などを考える時期と重なる。女性登用を進めるなら、ライフイベントが来る前の20代に早期選抜するなどの対策が考えられるという。

   2025年までに女性管理職比率を25%、女性役員比率を30%にするという目標を掲げる日本IBMは、女性活躍先進企業として知られる。2019年には管理職一歩手前の女性50人を集めたW50という取り組みも始めた。

   ワークショップやキャリアセミナーのほか、直属の役員がメンターとして助言。ときには会議に同席してもらい、役員の仕事を見てもらった。参加したメンバー約50人のうち6割が管理職に、一部は役員級までになったという。22年に女性管理職は17%まで向上した。

   このほか、3つの研修で女性リーダー育成を進めるキリン、女性研修を復活させたエーザイ、女性管理職50%を掲げたリクルートなどの取り組みを説明している。

   経営戦略として本気でダイバーシティを進める経営者たちも登場する。

   丸紅は2024年までに新卒総合職の女性の割合を4~5割にするとして話題になった。「男社会の商社を変えたい」と柿木真澄社長。女性は海外赴任も早めに行ってもらうなど前倒しでキャリアを積めることも検討しているという。

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