セールスパーソンに欠かせない「質問力」...ニーズの核心を突く、聞き出し方とは?(大関暁夫)

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   ここまでの一連のシリーズのうち、前回(営業活動の成功率高めるには?...最重要ポイントは「ヒアリング」、どこを意識して聞いたらよいか?)は、フィールドセールス部隊の重要なステップである「ヒアリング」に関し、特にその基本となるヒアリング・ポイントについて「3Cトライアングル」の考え方に沿って説明しました。今回は、「ヒアリング」の前提となる「質問力」についてお話します。

「欲しい情報を聞き出す」営業の5つのステップとは?

   私は常々、営業の5ステップの中で、「ヒアリング」が最も難しいと強調しています。その理由は、ヒアリングで相手とのやりとりを経て、「欲しい情報を聞き出す」という目的を達するためには、準備とノウハウの吸収、さらにトレーニングが必要だからです。

   繰り返しますが、セオリーとしての営業のステップは、「予備調査」→「カットイン」→「ヒアリング」→「セールス」→「クロージング」の5ステップです。オンライン営業導入によって、インサイドセールス部隊とフィールドセールス部隊への分業体制が確立された場合、前者がはじめの2ステップ「予備調査」→「カットイン」を、後者が「ヒアリング」以降を担当します。

   しかし、「脈あり」として、フィールドセールス部隊に、情報トレースされたターゲット先であっても、アポイントを取り付けた後にいきなり「ヒアリング」から入ることが出来るのかと言えば、答えはNOです。

   インサイドセールス段階でのメール等のやり取りで、企業として自社を知ってもらい、それなりの親近感を得ていたとしても、フィールドセールス担当は相手にとって初対面者ですから、いきなり「ヒアリング」から入るのはハードルが高いのです。まずは、相手のヒアリングに対する警戒心を解くことから入るのが常套です。

   そのためには「予備調査」→「カットイン」のステップが、この段階でもそれなりに必要であると言えます。

大関 暁夫(おおぜき・あけお)
株式会社スタジオ02 代表取締役 企業アナリスト
東北大学経済学部(企業戦略論専攻)卒。1984年、横浜銀行に入行。現場業務および現場指導のほか、出向による新聞記者経験を含めプレス、マーケティング畑を歴任。全国銀行協会出向時には対大蔵省(当時)、対自民党のフロントマンも務めた。中央林間支店長に従事した後、2006年に独立。銀行で培った都市銀行に打ち勝つ独自の営業理論を軸に、主に地域金融機関、上場企業、ベンチャー企業のマネジメント支援および現場指導を実践している。
メディアで数多くの執筆を担当。現在、J-CAST 会社ウォッチ、ITメディア、BLOGOS、AllAboutで、マネジメント記事を連載中。
1959年生まれ。
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