コンサルティングファームに転職するには?
中途採用の実際にも触れている。
あらゆる企業や官公庁で働いていた人がコンサルティングファームに転職しているという。大企業のエリート層が多いと思われがちだが、実際は企業の大小を問わず、あらゆる役職、部署の人々がコンサルタントになっているという。
戦略系ファームは学歴を重視する傾向があるが、それ以外のファームは戦略系ほど学歴を厳しく見ておらず、業務知識の深さや専門性の高さを評価するそうだ。
戦略系ファームは「地頭の良さ」や「論理的思考力」を重視するため、面接では新卒者同様に、「フェルミ推定」や「ケース面接」が必須だ。
ちなみに、前者は「日本におけるボールペンの年間消費本数は?」と推論させるもの。後者は「コロナ禍において居酒屋の売上を上げるには?」と尋ねるもの。どちらも正確な答えを求めているわけではなく、答えを導き出すまでの「思考のプロセス」を見ているという。
自由度の高いキャリア形成とポストコンサルの幅広い活躍が、コンサル業界の魅力になっているようだ。(渡辺淳悦)
「新版コンサル業界大研究」
コンコードエグゼクティブグループ・コンサルティングファーム研究会著
産学社
1980円(税込)