「今はスマホで目線を下にやっていないと、目立ってしまうイヤな時代」
また、他人と目を合わせることが失礼になり、電車の中ではむしろスマホを見ていない人のほうが「異常」に見える時代になった、と意外な角度から指摘する意見も目に付いた。
「電車に乗っている時に、自分は携帯扱わないタイプなので、ドアのほうを眺めていると、ドア付近にいた女性がこちらと向かい合わせのような感じになって、気まずそうにしていたら、おもむろに携帯を取り出して扱い始めた。もはや、携帯を触っていないと文句言われそうな気さえする」
「電車に乗る時や人との待ち時間で、ボーッと座ったり、立ったりしているのは、何となく周囲の目を気にしてしまったり、目のやり場に困ったりする。だから、特に用はないけどスマホをいじっているフリをすることは結構ある」
「確かに今はスマホなり、居眠りなりで、目線を下にやっていないと、それだけで目立ってしまうことがありますね」
「電車の中で、何気なく周りや車窓を見たりしたいと思っても、今や変な目で見られないかと思ってしまい、本当に嫌な時代」
そして、「スマホ批判」に走りがちなシニア層にこんな反論があった。
「高齢者にありがちな勘違いだが、スマホで本も新聞も読める。『スマホを見ている』というのは、『新聞を見ている』とか『漫画を見ている』ではなく、『紙を見ている』くらいの意味だと気づいたほうがいい」
「新聞も本もスマホで読めるし、少なくとも読み終わった新聞雑誌を網棚に放置するマナーの悪い大人を絶滅させたのはスマホの功績かもしれない」
(福田和郎)