きょうは30代のMさんがいらっしゃっています。
「2023年ですね! 今年こそは仕事以外の学びを増やして『充実した1年だったな』と、締めくくりのできる年にしたいです。毎年1月から学びをスタートさせていますが、2月頃には失速し、いつの間にか忘れ去ってしまうというサイクルがここ数年続いています。本や参考書だけ増えて捨てられず......この悪い習慣から抜け出したいです」
「なぜ、なにを学びたいのか」を明確にしよう
仕事以外の学びが続かないのは、「それを学ばないと明日からすぐに仕事がなくなる」というような緊急性が低いことがあげられます。さらに30代の方だと勉強をした記憶は......おそらく大学生の頃なのではないでしょうか。ずいぶんと勉強する習慣から離れてしまっていますよね。学習意欲は習慣化されていないと続きません。
これらの2つの原因があげられるので、「新しい学び」を継続させるのは困難なことです。Mさんの挫折してしまう状況も、仕方ないのかもしれないですね。そこでまずは、「なぜ、なにを学びたいのか」を明確にしましょう。「新しい年になったから何となく新しい学びを」といった考えでは続きませんよ!
「なにを」という部分にあたる学びのテーマの設定については、「適切なテーマ設定」をすることが重要です。厚生労働省が開設した「job tag(日本版O-NET)」という職業情報サイトを参考にしてみましょう。
ここには、仕事内容だけでなく、労働条件や就業経路、必要なスキルや資格などが載っています。今後、より将来性の高い職種に関わりたいのであれば、「なにを学ぶか」見極めが必要です。
自分の中で「なぜ学びたいのか」考えがまとまらない場合は、キャリアコンサルタントにお願いするなどして、思考の整理を手伝ってもらうのもいいと思います。
習慣化できる環境に身をおいてみよう
学校に通っていた頃は「学ぶ」ことが日々の仕事のようなことだったこと、同じ目的の人がまわりにいたことが、習慣化につながっていたのだと思います。いわば、勝手に「学ぶ」環境が用意されていたので、明確な目的がなくても勉強していましたよね。それくらい環境は大事なものです。
一方、しっかりした目的と熱量がない限り、自分で学習を続けることは難しいものです。そこで、社会人向けの講座を探してみましょう。同じ目的を持った人が近くにいる、そのような環境に身を置くことでまわりからいい影響を受けます。
「仕事で忙しいはずなのに、レポートや課題をきっちり提出している人がいる」「授業についていくためには予習が必要」というようにある意味、強制的に勉強しないといけない環境です。
学びたい講座は決まったけど、なるべく費用を抑えたい人は「専門実践教育訓練給付金」など、国から補助を受けられる制度もあるので活用してみましょう。意外と知られていない制度が、実はたくさんあります。
仕事以外の学びに無料の講座ではなく、お金をかけてでも身につけたいと思っている人は、もうその時点で学びに対しての意欲が高い人だと思います。そういった人たちが多く集まる講座ですと、なおいいと思います。
学びたい内容は異なっても、学んでいる人が集まるコミュニティもおすすめです。モクモクとそれぞれが必要な勉強を行う「もくもく会」もいいですよ。
学んだことを副業でアウトプットしてみる
仕事以外の学びをいかして次のキャリアに役立てたいと考えるなら、アウトプットが必要です。
学んだことは使わないと、「宝の持ち腐れ」になってしまうので、進んでアウトプットしてみましょう。最初は、お金をそんなにもらわなくても練習のためというような気持ちでもいいかと思います。
Mさんが年末にアウトプットしている姿を想像しておきますね。頑張りましょう!(ひろ子ママ)