次は、メーガン妃の自叙伝?!...ヘンリー王子「赤裸々すぎる」暴露本の影で、ほくそ笑む?あの人(井津川倫子)

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

「暴露本」で評判を上げた「影武者」とは

   「暴露本」の発売に合わせて、米英メディアに積極的に出演してPRにいそしんでいるヘンリー王子。元女優でメディアの扱いに長けているメーガン妃と比べて、残念ながらヘンリー王子はメディアとの距離感をうまくコントロールできていない印象です。

   海千山千のインタビュアーに乗せられて、時にはスタジオでお酒を飲みながら、とにかくしゃべる、しゃべる! テレビのインタビュー番組では、チャールズ国王が再婚したカミラ王妃について「危険な人物だ」「イメージアップのために、メディアに僕たちのネタを売った」と痛烈に非難したり、ウイリアム皇太子に喧嘩して引きちぎられたネックレスをわざわざ見せたりするなど、「暴露劇場」は止まりません。

   母国英国では、ヘンリー王子の好感度が「過去最低」に落ち込んでいるそうですが、比較的好意的だった米国でさえ、「もう、うんざり」といった声が広がっているようです。

What's next for Harry, Meghan after bombshell book further isolates them from royals?
(王室からさらに孤立して、ヘンリー王子とメーガン妃は暴露本の次は何をするのか?:米メディア)

   エンタメ界をよく知るハリウッドの関係者は、「ヘンリー王子は暴露しすぎた。この先、何をしても、これ以上世間の関心を集めることはないだろう」と断言しています。

   さらに、人々の関心を引きつけるには「some mystique」(ある程度神秘的)であることが重要であるとして、「賞味切れ」になる危険性を示唆しています。

   そんななか、「自叙伝の成功者」としてその手腕を高く評価されているのが、「Spare」のゴーストライターとされるモーリンガー氏です。元米紙新聞記者の同氏は、これまでも元テニス選手のアンドレ・アガシ氏の自叙伝や、ナイキ創設者の本を「執筆」したことで知られている著名ライターです。

   ジャーナリストとしても、数々の賞を受賞するなど輝かしい経歴の持ち主ですが、今回の「Spare」は、「とにかく文章がうまい!」「400ページをあっという間に読ませるスキルが卓越している」と、高評価を得ているのです!

   特に、マスコミ嫌いのヘンリー王子の心を開き、多くの「暴露ネタ」を聞き出した手腕は、「内容はともかく、賞賛に値する」と絶賛。「影武者」であるはずのゴーストライターがスポットライトを浴びるのは妙な話ですが、セラピストのように過去の記憶を引き出し、まるでヘンリー王子自身が書いたような文体で表現する技は、素人目にも「超一流の仕事」であることが伝わってきます。

   ヘンリー王子とメーガン妃は、出版元のペンギン・ランダムハウス社と、今回の自叙伝を含む4冊の出版を契約しているとか。「次はメーガン妃の自叙伝だ」という噂がまことしやかに流れるなか、いちばん評価を上げたのはゴーストライターであることは間違いなさそうです。

   それでは、「今週のニュースな英語」は、「beyond expectations」(期待を超えた)を使った表現を紹介します。

Inflation rate was beyond expectations
(インフレ率は予想以上だった)

He performed beyond expectations
(彼は期待以上の演技をした)

The result is beyond my expectations
(私が期待した以上の結果だ)

   ヘンリー王子で思い出すのは、母親の故ダイアナ妃が「ハリーは、学校でもどこでも、常に問題を起こしている」と嘆いていた、というエピソードです。やんちゃぶりと飾らない人柄で人気を集めたヘンリー王子。今後、どこまで商売に「利用」されるのか。そろそろ、目を覚ましてほしいところです。(井津川倫子)

kaisha_20170303104637.png
井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
姉妹サイト