2023年のキーワードは「DX」「GX」「リスキリング」...その本質は「顧客価値の向上」 だが、なぜいまなのか?(大関暁夫)

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「多くの収益を上げるか」から「多くの顧客価値を生み出すか」への転換を

   過去にも何度となく、「顧客重視」「顧客優先」は企業活動の中で叫ばれて来たものの、先に述べたように、いざ大きな経済的危機に対峙すると、企業は守りの改善にばかり走って、成長のバッファを食いつぶしてきてしまったのです。

   結果として長期にわたるデフレ経済と低成長が、日本経済の地盤沈下を生んでしまった。だからこそ今、コロナ禍という経済的大変革の中で三度同じ轍を踏まないために、DX、GX、リスキリングの言葉を借りて企業経営者は改めて、「顧客価値の向上」に目を向けさせられている、そんな潮目の変化を感じるのです。

   言変えれば、令和5年(2023年)の企業経営における大きなテーマが、「いかに多くの収益を上げるか」から「いかに多くの顧客価値を生み出すか」への転換であるということでもあります。

   企業経営者が皆、「顧客価値の向上」が最終的には自社の収益増強につながり、さらには日本経済の新たな発展につながるとの理解をもって、自社における「顧客価値の向上」を改めて見つめ直し行動に移す――。今年はそんな一年であってほしいと願っています。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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