2022年のIPO、100社に届かず...目立つ「赤字上場」、「プラットフォーム事業」企業

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   2022年に新規株式公開(IPO)を果たした企業は91社となり、前年の125社から34社と大きく減ったことがわかった。企業信用調査の帝国データバンクが「2022年のIPO動向調査」を、2023年1月5日に発表した。

   昨年2月に起こったロシアによるウクライナ侵攻や、台湾をめぐる米中対立の深刻化のなど地政学上の不確実性や、世界的な金融引き締めなどによる金融環境の悪化が主な原因とみられる。

   2022年12月単月のIPO社数をみても、前年同月と比べて7社減の25社だった。

  • 2022年のIPOの状況は?(写真はイメージ)
    2022年のIPOの状況は?(写真はイメージ)
  • 2022年のIPOの状況は?(写真はイメージ)

初値が公開価格を上回ったのは71社、昨年より減少

   調査によると、2022年のIPO社数は91社で前年から大きく減った。前年は125社で、2006年以降で最多だった。減少率は27.2%で、リーマン・ショック以来の落ち込み幅になったものの、IPOの件数はリーマン・ショック後の15年間で4番目に多かった。【下のグラフ参照】。帝国データバンクは、

「2022年は世界的に金融政策の緩和が続いていた前年の反動があったほか、ロシアによるウクライナ侵攻や急激な円安進行、世界各国の中央銀行の金融引き締めによる海外機関投資家の供給減と株価の低調が主な原因と考えられる」

としている。

   そうしたなか、上場承認を取り消した企業は7社と、前年の3社から倍増した。

1990年~2022年のIPO社数と株価の推移(帝国データバンクの作成)
1990年~2022年のIPO社数と株価の推移(帝国データバンクの作成)

   ただし、IPO社数は2020年(93社)や2019年(86社)とほぼ同じ水準で、帝国データバンクは「例年並みの水準に戻った」とみている。

   また、昨年12月28日時点にIPOで上場した90社のうち、初値が公開価格を上回ったのは71社だった。全体に占める割合は78.9%となり、前年(82.4%)より3.5ポイント減少した。

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