半導体市場は踊り場...23年は4年ぶりマイナス成長
そんな将来有望なレーザーテックだが、世界の半導体市場は踊り場にある。
WSTS(世界半導体市場統計)が2022年11月にまとめた見通しによると、2023年の売上高は2019年以来、4年ぶりのマイナス成長となり、前年比4.1%減の5565億ドル(約73兆円)。
2021年に26.2%増と大きく伸びたが、2022年は4.4%増に減速し、ついに減少に転じる。2022年は在宅特需の一巡に加え、ロシアのウクライナ侵攻の長期化。それによる世界的なインフレ進行などにより、とりわけ個人向けの電子機器需要が低迷する。
2023年も特に前半に需要低迷が見込まれている。ただ、自動車の電動化・高性能化、再生エネルギー投資などの需要は安定しており、半導体需要を下支えするとみられている。
こうした中、年明けの米国株式市場で、半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は軟調。1月3日には1%超下げたため、大発会の4日の東京株式市場でも関連銘柄に売りが集まった。
レーザーテック株を含め、半導体市場の動向から目を離せない展開が続きそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)