アメリカ頼みの日本経済も厳しく、株価も軟調に推移か
グローバルに広げると、IMFによる2023年の世界経済の成長率予想(※)は、2022年の3.2%から2.7%に引き下げられており、世界GDPの3分の1以上を占める国々で、今年から来年にかけて経済の縮小が見込まれています。
さらに、12月9日にIMFゲオルギエワ専務理事は「世界成長率の見通しを一段と下方修正する可能性が高いことが指標に示されている」と発言しており、見通しは明るくなさそうです。
総じてアメリカ頼みの日本経済も厳しく、株価も軟調に推移しそうです。
ひとつ明るい部分は、OECD(経済協力開発機構)の経済見通しでは、日本は1.8%の成長率と米国よりも高い見通しとなっています。また、世界経済の大きなエンジンである中国はコロナ規制を緩和したことにより、先行き見通しが明るくなるかもしれません。
そして、厳しい米国も、大統領選挙の前年の株価は、4年サイクルでは最高のパフォーマンスであることが分かっています。
【後編】では、米国大統領選挙の前年の米国株動向と、突如として金融政策を変更した日銀に関して見通していきます。(児山将)
(※)世界経済見通し (WEO) 2022年10月
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2022/10/11/world-economic-outlook-october-2022
<米国大統領選挙前年は株高のアノマリーは、2023年も当てはまるのか?【2023年のマーケット展望 後編】(児山将)>に続きます。
【プロフィール】
児山 将(こやま・しょう)
2009年の大学4年時にFXをはじめ、一度は飲食店の店長として働くも相場に関りたく金融メディア大手に就職。記事執筆とサイトのディレクションを行う。FX以外にも、株、指数、オプション、商品、仮想通貨など多岐に渡る商品を取引。現在はフリーランスとしてサイト制作やコンテンツ制作を行いながら個人投資家として活動する。
・Twitter:児山 将 @goahead5055
・初心者でもできる、ビットコイン・イーサリアム投資情報サイト:https://btc-eth.jp/