日本の低金利政策がこのままではもたない
ただ、政治以上に、市場との今後の関係は重要だ。
今回、結果として、欧米利上げを受けた市場の金利上昇圧力に日銀が屈したといえ、本質的には、日本の低金利政策がこのままではもたないことを示したということでもある。
ヘッジファンドなどが国債に売りを浴びせ、長期金利上昇へと圧力を強める可能性も指摘される。大規模な緩和がさらに縮小に動かざるをえなくなるとの思惑から、年明け2023年1月4日の外為市場では、円が約7か月ぶりに1ドル129円台に上昇した。
日銀vs市場に政治も絡み、「ポスト黒田」の人選を含め、目が離せない局面が続く。(ジャーナリスト 白井俊郎)