「100株以上、3年以上」の長期保有優待を新規導入
オリエンタルランドが株式分割と同時に発表した株主優待の拡充も好感されているようだ。
これまでは、100株で東京ディズニーランドか東京ディズニーシーに入園できる1デイパスポート(有効期間1年)を年間1枚(保有株数に応じてもらえるパスポートは増える)だったのが、株式分割に伴い、最低単位が500株で年間1枚になる。これは、実質的には従来と変わらないことを意味する。
今回、これとは別に、長期保有の優待を新規導入。2023年9月30日の基準日以降、保有開始時から3年以上継続して同一株主番号で100株以上保有する株主に毎年12月、1デイパスポートを1枚贈る。100株だけでも3年以上保有すれば、パスポートが1枚もらえるということだ。
コロナ禍から抜け出す局面にあって、オリエンタルランドの業績は好調だ。
2023年3月期連結決算の営業利益は前期比の10倍の800億円を見込む。就職先としての人気も上昇している。
就職情報サイト運営の学情の調査では、2024年春入社の人気ランキングで前年の33位から9位へとジャンプアップし、トップ10入りした。学生たちがコロナ禍を克服した先の将来を有望視しているということだろう。
株価は年末年始にかけてやや足踏みしているが、業績など材料次第で上値を追う展開もありそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)