こんにちは。学生トレーダーのブロックスタです。投資対象として仮想通貨に興味を持った私は、その技術の持つポテンシャルに惹かれ、いまではスマートコントラクトを利用した分散型アプリケーション(Dapp)の開発にも取り組んでいます。
そんな私が、仮想通貨の話題をピックアップして、わかりやすく解説していきたいと思います。よろしくお願いします。今回は、仮想通貨の取引をしているとよく出会う言葉、AMM――自動マーケットメーカーについて取り上げます。
AMMのデメリットは?
<「仮想通貨」取引でよく目にする「AMM」って何だ?...今、注目の仕組みを解説【仮想通貨通信vol.1(前編)】>ではAMMの特徴、そしてメリットについて紹介しました。今回の【後編】では、AMMのデメリットや、実際のやり方について取り上げたいと思います。
AMMのデメリットとしては以下の2つが挙げられます。
(1)柔軟性のある取引がしづらい
(2)損失が発生する可能性も
(1)柔軟性のある取引がしづらい
これは「簡単で分かりやすい」というメリットがある以上、避けられないジレンマとして存在します。
株式取引では、「逆指値」と言うのですが、「ある価格以上に下がったら売り注文をする」などっさまざまな設定方法があります。しかし、AMMでは流動性プール内の需給だけで計算しますから、こうした複雑な注文方法は使えません。
したがって、手早く取引したい際などに、AMM搭載の取引所を利用するとよい、とも言えます。
(2)損失が発生する場合も
【前編】で紹介したように、流動性プールに仮想通貨を入れることで、収益を得ることが可能でした。しかし、収益を期待できる一方で、損失が発生することもあり得ます。
この損失を専門用語で、インパーマネントロス(IL)といいます。インパーマネントロスとは、かみ砕いていえば、取引で損失が出てしまうわけではないけれど、結果として損失が出てしまうことをさします。
たとえば、流動性プールに入れた仮想通貨の価格が上昇すれば、流動性プールから資金を引き出す際には、手数料収益に加え値上がり益まで享受することができます。
しかし、仮想通貨の価格が下がったらどうでしょう。手数料収益以上に、仮想通貨の評価額が下がってしまうこともあり得ます。これが、インパーマネントロスと呼ばれるものです。
もっとも、ひんぱんに取引する予定のない仮想通貨がある人は、手軽く手数料収益を得ることが可能という点で魅力的ですよね。
AMMを触ってみる!
さて、ここまでAMMと、AMMを活用した取引について解説してきました。AMMを活用し、稼働している仮想通貨取引所としては、Uniswap(ユニスワップ)が例に挙げられます。
記事の締めくくりとして、最後にAMMを搭載した取引所Uniswapを利用して、仮想通貨をどうやって買えば良いのかについて、サクッと紹介したいと思います。
Uniswapで仮想通貨を購入する方法は以下の3ステップ!
1.サイトを開く(https://app.uniswap.org/)
2.取引するコイン、数量を入力
3.Swapボタンを押す
サイトを開いた実際の画面がこちらです。
この画像のうち、「赤枠」で囲ったところが、銘柄の選択箇所。「青枠」で囲ったところが、数量の入力箇所となっています。
この2箇所の入力が完了したら、下の「swap」ボタンを押せば取引は完了です。簡単に取引できますよね。
このように、これまでの取引所では「本人確認をして、銀行口座を登録」などなど、面倒な手続きが山ほどありました。しかし、Uniswapなどの取引所では、こうした手続きがなく、たったの3ステップで取引が完了します。
さて、ここまでAMM、AMMを利用した取引所について解説しました。
実は、今回のAMMについての内容は次回の記事の前哨戦。
今回紹介したAMMは、USDC(USDコイン)やWETH(ラップドイーサリアム)などの、いわゆる「トークン」と呼ばれる仮想通貨同士を交換するもの。これが注目を集め、投資家に大きな利益をもたらしたのが、(【前編】の最初に記したように)2020年のこと。
さらに、です。今、新たなAMMが誕生し、密かに話題を集めています。それは、「NFTのAMM」。
初期の投資家として参入できるのも、「仮想通貨の冬」と呼ばれる今だからこそですよね。
次回は今密かに注目を集め、今後一大ブームを巻き起こすであろう「NFTのAMM」について徹底解説していきます!(ブロックスタ)