食材高騰の中、「値上げ見送り」の影響は?
サイゼリヤの株価は、2022年4月に2238円の年初来最安値を付けましたが、2022年8月期の有価証券報告書が出た後に3000円台を回復しました。
12月9日には3115円の年初来高値を更新。2020年4月に記録した安値1608円の2倍近くに上がっています。
なお、外食業界はコロナ禍の影響が薄まる一方で、食材価格および資源価格の高騰の影響を受けており、厳しい状況が続いていくと見られます。
そんな中、コロナ禍で開始した冷凍食品の販売強化を継続。2021年12月には北海道旭川市、秋田県、2022年1月に鳥取県、6月に岩手県と新商圏に新店舗をオープンしています。
松谷社長は10月12日の記者会見で「安くて美味しいものを出すのが使命」として値上げを見送ると表明。2022年8月期の業績改善は「補助金収入」によるものでしたが、今後はコロナ禍の行動制限などがなくなった場合に、どこまで客足が戻り、収益が回復するのか期待されます。(こたつ経営研究所)