インフレと金融引き締めに左右された1年...2022年株式市場を振り返る【前編】(児山将)

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注目されたテーマは「円安」「ウクライナ危機」「アフターコロナ」

   では、対抗戦参加者の個別銘柄を振り返ってみたいと思います。

   注目されていたテーマとしては、「円安」、「ウクライナ危機」、「アフターコロナ」でしょうか。

   そのなかでも、銘柄選定が光ったのはヤマハ発動機(7272)を選んだ北海道大学のおふたり。11月の決算後には、予想した日から25%ほど上昇しました。主な選定理由は円安恩恵とのことでしたが、PER(株価収益率)とROE(自己資本利益率)で本田技研工業とスズキの3社で比較し、その「最適解」を導いた相場となりました。

   ふた相場ほど終えた日本製鉄(5410)のレンジ下限で買い、キッコーマン(2801)では、好決算を読み40%ほど上昇を取るなど、分析力の高さが光りました。

   島津製作所は惜しく、好調な受注から第1四半期は過去最高水準を更新したものの、前年同期比で2ケタ減益となり、中国ロックダウンの影響が響きました。

   アフターコロナとしては、JR西日本(9021)とANAHD(9202)の交通インフラの2つが2割以上の堅調な値動きに。政府の政策に加え、足元の業績やセグメント別の動向を読んだうえで、コロナ規制緩和の波に乗りました。

   円安×半導体というテーマは厳しい状況でした。コロナ禍で2年先を織り込んだとも言われていた半導体市況。2023年には需要が減少するという観測が徐々に高まり、関連銘柄は弱含みやすくなったのかもしれません。(児山将)

   <市場参加者が反応する「経済指標」に変化あった1年...2022年株式市場を振り返る【後編】(児山将)>に続きます。



【プロフィール】
児山 将(こやま・しょう)


2009年の大学4年時にFXをはじめ、一度は飲食店の店長として働くも相場に関りたく金融メディア大手に就職。記事執筆とサイトのディレクションを行う。FX以外にも、株、指数、オプション、商品、仮想通貨など多岐に渡る商品を取引。現在はフリーランスとしてサイト制作やコンテンツ制作を行いながら個人投資家として活動する。
・Twitter:児山 将 @goahead5055
・初心者でもできる、ビットコイン・イーサリアム投資情報サイト:https://btc-eth.jp/

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