ゲオHD株、年初来高値...物価高で「節約意識」高まり、中古品市場の活況が好影響

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女性人気の中古衣料品店「セカンドストリート」、意欲的な海外展開も進む

   ゲオHDといえばレンタルビデオのイメージが強いと思う向きもあろうが、今は中古品、それも衣料・雑貨が主力となっており、業績予想にも影響しているのだ。

   2022年3月期の連結売上高の主な内訳をみると、リユース系リユース品(中古衣料・雑貨)が33.3%で最多で、新品(主にゲーム関連商材)が31.3%、メディア系リユース品(中古のゲーム関連商材、スマホなど)が17.0%、レンタル(DVDのレンタルなど)が12.8%という構成だった。

   売上高の前期比をみると、リユース系リユース品が42.7%増、メディア系リユース品が2.4%増、新品が2.8%減、レンタルが16.6%減と中古衣料・雑貨が圧倒的な成長力をみせている。

   中古衣料品店のセカンドストリートは22年9月30日現在、国内外に815店を構えており、さらなる出店計画が目白押しだ。中古衣料品店というと、「暗い、汚い」というイメージがなくもないが、同店は明るく清潔な店舗作りが女性に受けている。

   1986年に愛知県豊田市のレンタルビデオ店からスタートしたゲオHDは、小型家電量販店やゲームセンターなどの買収に次ぐ買収で全国展開を進め、2008年にはセカンドストリートを運営する会社を子会社化して主力事業に育成した。

   ネットフリックスなどの配信業者が消費環境を一変した祖業のレンタル事業については、縮小を前提に細々と続けている。文字通り、華麗なる変身と言えようか。意欲的な海外展開も進めるセカンドストリートの動向には投資家も注目している。(ジャーナリスト 済田経夫)

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