「ブルシット・ジョブ」(クソどうでもいい仕事)はやめる
・ステップ4 無形資産投資でブランド力を高める
無形資産とはブランド、人材や技術・ノウハウ、研究開発といった目に見えない資産を指す。特許権、商標権、意匠権、著作権といった知的財産権だけでなく、データ、顧客ネットワーク、信頼力、サプライチェーンなども含まれる。「企業価値創造」の視点が求められる。
・ステップ5 1人あたりの労働生産性を向上させる
「ブルシット・ジョブ」(クソどうでもいい仕事)が、慣例的に日本企業では続いている。無用な会議、事務手続き、出張、朝礼などだ。DX(デジタル・トランスフォーメーション)で、縦割り組織を刷新するといい。指示を伝達するだけの中間管理職は、いらなくなる。
・ステップ6 全従業員のスキルアップを図る
日本全体が「スキル不足」だったという。一部の人材や専門部署を除き、一般従業員がスキルを磨き続けることを求められる場面は少なかった。むしろ、協調性といったチームワークや人脈、人間関係を築く能力が重要視されていた。働く全員のスキルアップを図って、稼ぐ力を底上げしなければならない。
・ステップ7 年功序列の人事制度をやめる
従業員の向上心を引きだすためには、成果と能力をきちんと評価することがポイントになる。それには、人事制度そのものを見直し、年功序列をやめることだ。終身雇用が終わりを告げると、退職金という制度もなくなる。浮いた人件費は、スキルの高い新人の契約金や支度金として活用されるだろう。それは、「ジョブ型雇用」につながっていく。
・ステップ8 若者を分散させないようにする
若者が分散すると、切磋琢磨する機会が減る。若者の絶対数が減ることはいかんともしがたいので、代替策として「他流試合」を勧めている。若い従業員が参加するビジネス交流会や研修会だ。若い世代同士が交流する中から新しい発想が生まれ、ビジネスチャンスが広がる。