パターン2つ目は、「風通しの良さ」などソフト面の向上
パターン2は「ソフト面での改善」だ。「20代成長環境」や「社員の相互尊重」「風通しの良さ」といった、あまり数字や実績には表れにくい、ソフト面の改善に着手した企業も、総合評価がアップする傾向にあった。
コロナ禍で社員同士のコミュニケーションや人材育成面の課題にぶつかる企業が多かったが、ソフト面を改善できたことが社員からの評価向上につながった。たとえばこんなクチコミに表れている。
ゴルフダイジェスト・オンライン「中途採用が多く、色々な業界出身者が多いですが、ベンチャーのガツガツという雰囲気はあまりなく、人当たりよく優しい人が多いように思います。そのため、わからないことは質問しやすく、丁寧に回答してもらえます。また、ゴルフという共通点もあるため、ゴルフの話で盛り上がるなど、部門や上下を超えて交流があり、社内の雰囲気は比較的和やかです」(営業、女性)
フィッツコーポレーション「抱えている問題に対して柔軟に対応しようという姿勢が会社全体としてある。業務の垣根がないぶん出来る人に業務が偏る傾向がある。成長意欲の高い若い社員が多いため、転職などで人の出入りが多い。それでも、社風の影響か、業務上意見がぶつかることはあっても、『フィッツは人がいい』と多くの社員から声が上がるほど、人間関係でストレスを感じる人は少ないように感じる」(マーケティング、女性)
東急不動産「トップダウンというより、ボトムアップ。上司、先輩、同僚、同期、後輩がいい感じに機能しており、チームワークがよい。働かない人は一定数いるが、総じて働く意欲が高く、人事制度も良いほうに改善されている」(事業企画、男性)
人間関係がとてもよく、働きやすい環境にあることが社員の評価アップにつながっているようだ。もちろん、経営陣のアツイ「社員愛」がそんな企業風土を生んでいることは間違いない。
調査は2007年7月~2022年3月にOpen Workに投稿された企業のうち、一定数の投稿が集まった企業をランキング対象とした。(福田和郎)