2023年も続く「食品値上げラッシュ」!...今年の1.5倍超ペース エコノミストが指摘「賃上げ伴う値上げなら景気好循環だが...」、ネット民「つらい...切ない」の声も

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   食品の値上ラッシュが来年(2023年)も続きそうだ。

   帝国データバンクが2022年12月21日に発表した「特別企画:『食品主要105社』価格改定動向調査―2022年動向・23年見通し」によると、2023年1月から4月まで値上げが決まっている食品は7152品目にも及ぶ。今年の同じ時期に比べ50%超多い。

   電気・ガス代はこの先も高くなる見通しで、その影響を受けて来年は今年以上の食品値上げラッシュが見込まれるという。

  • 高すぎてスーパーの買い物も迷う(写真はイメージ)
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子どもに人気の菓子、再値上げ&内容量減による「実質値上げ」の傾向

   帝国データバンクの調査によると、2022年は記録的な値上げの1年となった。上場する主要飲食料品メーカー105社の値上げ品目数は、最終的に2万822品目、値上げ率平均14%という結果となった【図表1】。

(図表1)2022年―23年の食品値上げ(12月21日時点)の月別品目数(帝国データバンクの作成)
(図表1)2022年―23年の食品値上げ(12月21日時点)の月別品目数(帝国データバンクの作成)

   この打撃を受け、世帯あたりの家計負担額は、1か月あたり平均5730円、年間で6万8760円も増加。年間の消費支出額(平均約333万円)のうち約2%が、食品値上げによって圧迫されるなど影響が広範囲に及んだ【図表2】。

(図表2)2022年値上げによる家計負担の影響(帝国データバンクの作成)
(図表2)2022年値上げによる家計負担の影響(帝国データバンクの作成)

   来年(2023年)の今年以上の「値上げラッシュ」が見込まれる。

   2023年1月から4月まで値上げが決定している食品は7152品目に上った【再び図表1】。品目数は今年と同じ時期(2022年1~4月、4672品目)に比べ、約53%多い。値上げペースも加速している。値上げ率の平均は18%に達し、2022年通年に比べて4%ポイント高い水準だ。

   2022年に比べ、最大で40%以上と大幅な価格引き上げを行う企業・食品が多く、値上げ率が大きく高止まりする原因となっている。2023年の値上げで最も多い食品分野は加工食品の3798品目で、23年全体の半数を占める。冷凍食品類のほか、小麦製品や水産缶詰、水産練り製品といった品目での値上げが多い。

   また、チルド麺など「麺製品」の値上げも目立つ。次いで多いのが、酒類・飲料の1442品目で、輸入ウイスキーやワイン、焼酎など主に酒類の値上げが2月以降本格化する。醤油のほかドレッシングやソース、ケチャップなど調味料は1343品目が値上げする。

   子どもに人気の菓子(480品目)は再値上げとなる品目が多い一方、内容量減による価格維持=「実質値上げ」の傾向が目立つ。パンなども「実質値上げ」の動きがみられた。

   帝国データバンクでは、こうコメントしている。

「来年1月には電気・ガス代も大きく引き上げられる見込みとなるなど、コスト上昇圧力は解消に至っていない。こうした値上げを強いられる環境にもかかわらず、上昇幅が9%台の企業物価と3%台の消費者物価との乖離(かいり)は大きい。消費者に近い製品・業種ほど価格転嫁は十分に進まず、結果的に企業における値上げの『マグマ』は発散しきれないままの状態が続いている。
そのため、現状価格では採算が合わないとして価格設定を適宜見直すケースは今後も発生するとみられ、来年以降も断続的に値上げが続く可能性が高い」
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