世界のIT技術者の給与...最も高いのはスイス、2位は米国、では日本は?

日本のIT技術者の給与、円安の影響で前年比15.1%減

   さらに調査では、IT技術者と情報通信業の就業者の給与額を前年のデータと比べて、増減率(増減額÷直近前年額)を算出することで、給与額の伸びを調査した。

   IT技術者の給与額をみると、前回調査(2021年6月25日に検索)のデータとの比較で増減率を算出したところ、増加率の1位はアルゼンチンで、前年比で81.9%増となった。

   また、トップ10にはパナマ、ブラジル、メキシコがランクイン。IT技術者が増えている南米地域でIT技術者の給与額が大幅に上がっていることがわかった【図表5参照】。

   一方、日本のIT技術者の給与の増減率は15.1%減の67位で、IT技術者の給与が大幅に下がっていることがわかった。

※前回調査(検索日:2021年6月25日)のデータを2021年の年間平均為替レートでUSドルに換算し、今回調査結果と比べた(図表5)

   情報通信業の就業者の給与も、前年データと比べて増減率を調査したところ、増加率の1位はスロベニア。2位にハンガリー、3位には東アフリカの島国であるセーシェル共和国が入った。アジアでは、中国が10.1%増の13位、韓国が4.7%増で30位、インドが0.7%増の41位だった。【図表6参照】

   ここでも日本は59位で、増減率は5.1%減となった。中南米や欧州など、IT技術者が増えている地域で給与が上昇するなか、、USドルに対する為替レートが大きく変動していることを考慮に入れてもなお、日本のIT技術者の給与水準の低さが憂慮される結果となった。

   なお、調査対象とした国・地域のうち、IT技術者給与は71か国、情報通信業の就業者の給与は98か国の取得データを元にした。ヒューマンリソシアの調査「データで見る世界のITエンジニアレポート」は、国際労働機関(ILO)や経済協力開発機構(OECD)、各国の統計データを元に、世界のIT技術者の動向を俯瞰的に把握することを目的に、2020年から結果を公開している。

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