進路確定の決め手トップは「自分の成長が期待できる」
調査では、進路確定者に就職先を確定する際に決め手となった項目を聞いている(複数回答)。最も多かったのは「自分の成長が期待できる」(47.7%)だ。
次いで「福利厚生や手当が充実している」(43.5%)、「会社や業界に安定性がある」(39.5%)、「希望する地域で働ける」(37.8%)、「会社・団体で働く人が自分に合っている」(32.3%)、「会社や業界の成長性がある」(47.7%)と続いた【図表5】。
近年、転職を前提に就職先選びをする若者が増えており、次のステップに進むときを考えると、「自分を成長させてくれる」ことは重要なポイントのようだ。
また、進路確定者に就職活動で苦労したことを聞くと、こんな答えが返ってきた。
「エントリーシート提出。締め切りがいくつも重なっており、スケジュール管理が何より大変で、夜を徹してエントリーシートを書きまくっていた」(文系・女性)
「エントリーシートの項目が企業によって異なるため、1社提出するために多くの時間を要した。その結果、エントリーを諦めざるを得ない企業もいくつか生まれてしまった」(文系・男性)
「Webでの面接の際、WiFiが繋がらないなどトラブルが発生し、焦ったことがありました。また、自分の思いが伝わっているのか不安でした」(文系・女性)
「Webでの面接よりも対面での面接のほうが緊張した。特に、面接で話すことだけでなく、身だしなみや礼儀など意識することが多く、苦労した」(文系・女性)
また、企業選びや面接の準備のために必要とされる「自己分析」についてもこんな悩みが聞かれた。
「自己分析の深掘りは、初めて自分としっかり向き合う機会だったので、大変苦労した」(理系・女性)
「自己分析は、自分のいいところよりだめなところばかりが出て、アピールポイントを探すのが大変だった。他己分析をしてもらい、自分の良いところや、人から見た自分を知ることができた」(理系・女性)
何より苦労したのは企業の情報収集だったようだ。
「企業研究を進めようと思ったが、ネット上の情報だけではその企業像が見えず、なぜその業界?という問いには答えられても、なぜうちなのか?という問いにうまく答えられなかった」(文系・男性)
「企業側や就職サービスが開示する情報が少なく、企業分析には不足していた。また、インターネットやSNSで収集した情報との乖離があった」(文系・男性)
「情報収集の仕方が全くわからず就職活動のスタートが遅れたこと。全ての業 界、職種を知ろうとしすぎてパンクしそうになったことがある」(文系・女性)