マネックス証券、社員向け「出張」金融勉強会...ヘアメイク専門店「アトリエはるか」で開催 ライフイベントにかかるお金、iDeCo、つみたてNISA学ぶ

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   老後2000万円問題や、昨今の急激な円安や物価高を背景に、若者などを中心に資産形成・運用や投資を学ぼうというムードが高まっている。

   そうしたなか、マネックス証券が2022年12月13日、ハルカホールディングス傘下で全国60か店でヘアメイク専門店を展開する「アトリエはるか」東京支社(東京都渋谷区)の社員向けに、ライフイベントにかかるお金と資産運用についての金融講義を開いた。始業前の9時から、会議室に集まった40人弱の社員が熱心に耳を傾けた。

   アトリエはるかの社員の多くは、ヘアメイクなどの技術職。人材マネジメント部 執行役員の髙澤喬子氏は「ここはバックオフィスの社員が中心ですが、午後には全国の店舗の社員に向けて、同様の内容をオンラインで公開します。個人も自身の手でお金を増やしていく時代。技術も大事ですが、金融知識も身につけることで、さらなる自己実現を目指してほしいです」と、ねらいを語った。

  • ファイナンシャルプランナーでMoney&You取締役の高山一恵氏が講師をつとめた
    ファイナンシャルプランナーでMoney&You取締役の高山一恵氏が講師をつとめた
  • ファイナンシャルプランナーでMoney&You取締役の高山一恵氏が講師をつとめた

社員の金融リテラシーの向上、どの企業でも必要

   今回の社員向け金融・資産運用の勉強会は、ハルカHDの岩井大輔社長がマネックス証券に相談して実現したものだ。金融以外の企業でも社員の金融リテラシーの向上が重視されてきており、アトリエはるかとしては、初めての試みとなった。

   一方、マネックス証券にとっても、企業の社員向けの資産運用の勉強会は、まだ緒についたばかり。同社は児童・生徒や学生、投資初心者に向けたセミナーや勉強会を重ねてきたが、「企業向けの(勉強会)のご相談は増える傾向にあり、そういったご要望に応じていきたい」(広報室)と話している。

   この日の冒頭のあいさつで、マネックス証券の清明祐子氏は「老後2000万円問題が取り沙汰され、また年金などが期待できないとされるなか、自身の資産を自ら増やすことが必要とされる時代となりました。きょうが資産運用を始めるきっかけになっていただければ...」と話した。

キーワードは「所得控除」...節税のメリットは大きいぞ!

ライフイベントにかかるお金と資産運用についての金融講義の様子
ライフイベントにかかるお金と資産運用についての金融講義の様子

   講師は、ファイナンシャルプランナーでMoney&You取締役の高山一恵氏。ライフイベントにかかるお金の講義や、いま話題の個人型確定拠出型年金の「iDeCo」と「つみたてNISA」を取り上げた。高山氏はこう話す。

「長生きリスクが切実になるなか、高度経済成長からバブル期までのように、もはや国や企業が生活を守ってくれた時代ではありません。まずはライフプランを立てて、どのような時期に、どんなことでお金が必要になるかを見える化してみることをオススメします」

   そのうえで、「iDeCo」と「つみたてNISA」の商品性とその違いを説明。税の負担を軽くする「所得控除」の大切さを強調、事例を用いて節税効果を計算した。また、iDeCoとつみたてNISAの商品に組み込まれている「投資信託」について、対象となる投信商品とその購入時の手数料や信託報酬などを説明した。

   質疑応答も活発だった。

   「iDeCoやつみたてNISAをやってみて、もうちょっと、やってみたいと思ったら、どうすればいいのでしょう?」の問いに、高山氏は「税の優遇は使いたいので、積み立て額を増やすなどの対応はどうでしょうか」と答えた。

   また、「貯金が少ない、若い人はどのようにはじめればいいのでしょう。貯めるお金の目安はありますか」や「証券会社に違いはありますか」などと、矢継ぎ早に質問が飛んだ。

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