想定価格は300円で大幅なダウンラウンド上場
前述したように、noteは2022年12月21日に東証グロース市場に新規上場します。1株当たりの想定発行価格は300円、上場時の時価総額は44億円です。
株主の状況は、34.87%に当たる569万株を創業者の加藤貞顕氏が所有。次いで、フェムトグロースキャピタル投資事業有限責任組合が11.15%、株式会社日本経済新聞社が6.07%、Image Frame Investment (HK) Limitedが5.94%です。
このほか、資本業務提携先であるUUUM株式会社、株式会社テレビ東京ホールディングス、BASE株式会社、株式会社文藝春秋のほか、株式会社マイナビ、電通デジタル投資事業有限責任組合、TBSイノベーション・パートナーズ1号投資事業組合、株式会社イードといったメディアパートナーが株主に名を連ねています。
話題となっているのが、4位のImage Frame Investment(中国テンセントの香港子会社)から調達した直近5月の評価額338億円から大幅なダウンラウンド上場(資金調達における増資時の株価が前回の増資時の株価を下回っている状態で上場すること)となっていることです。
市況の悪化が原因とはいえ、今後どのような形で事業を増収増益につなげていくのか、売上高の6割にも達する人件費をテコにどの事業で売上利益を上げていくのか。赤字体質を脱却しない限り株価も上がっていきません。
主力事業のnote事業の成長スピードが懸念される中、法人向けnote pro事業のサブスクリプションサービスに期待が集まっていますが、果たして今後どのような成長戦略を描けるでしょうか。(こたつ経営研究所)