待望のグロース市場上場へ!...note社員の平均給与はいくら? 気になる業績推移や平均勤続年数もチェック

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   上場企業の財務諸表から社員の給与情報などをさぐる「のぞき見! となりの会社」。今回取り上げるのは、CtoCメディアプラットフォーム「note」を運営し、2022年12月21日に東証グロース市場に上場が予定されているnote株式会社です。

   noteは2011年12月、ダイヤモンド社で『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』などを手掛けた編集者の加藤貞顕氏が、株式会社ピースオブケイクとして設立。2012年にコンテンツ配信サイト「cakes」を、2014年にメディアプラットフォーム「note」の提供を開始しましたが、「cakes」は2022年8月31日にサービスを終了しています。

  • 今回は「note株式会社」に注目(写真はイメージ)
    今回は「note株式会社」に注目(写真はイメージ)
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売上高は伸びているが慢性的な赤字体質

   それではまず、noteの近年の業績の推移を見てみましょう。

   noteの売上高はここ数期、右肩上がりに伸びています。2021年11月期には18.8億円の売上高をあげており、4期前の2017年11月期の約9倍に急成長しています。ただし、直近の増収スピードは鈍化しているという見方もあります。

   一方で、利益は生み出せておらず、慢性的な赤字体質となっています。2017年11月期以降、黒字の期はなく、2021年11月期の経常損失、当期純損失は、いずれも4億円を超えています。

   損益計算書を見ると、2021年11月期の売上原価は2444万円と小さいものの、販売費および一般管理費は売上高を超える約21億円に上っており、営業損益の時点ですでに赤字です。

   この理由について、会社は「事業拡大に伴い人員採用を積極的に行ったことによる人件費の増加、サービス拡大に伴うインフラ基盤の増強による関連費用の増加や決済手数料の増加など」によるとしています。

   2022年11月期の第3四半期累計期間の損益計算書によると、売上高17億2917万円に対し、販売費および一般管理費はすでに20億7千万円あまりと前期を超えることは確実です。期末までに売上高がどれだけ積みあがるのかも注目されます。

   これに伴い、第3四半期の時点で経常損失が△5億2182万円、四半期純損失が△5億2388万円で、依然として最終赤字が続く見込みが高い状況となっています。

   他の財務指標としては、2021年11月期の営業活動によるキャッシュ・フロー(いわゆる「本業で稼いだお金」)は△6億4686万円とマイナスになっています。この理由について、会社は「現状先行投資が必要なフェーズであると捉えており、開発人員を中心とした優秀な人材の採用等への継続的な投資を行ってきたため」としています。

こたつ経営研究会
こたつ経営研究会
有価証券報告書や決算説明書などの公開情報を分析し、会社の内情に思いをめぐらすニューノーマルな引きこもり。昼間は在宅勤務のサラリーマンをしながらデイトレード、夜はネットゲームをしたりこたつ記事を書いたりしている。好きなピアニストはグレン・グールド。嫌いな言葉は「スクープは足で稼げ」。
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