三菱重工業と電力4社共同で取り組む「革新軽水炉」開発 「新技術ではない」との指摘も
革新軽水炉の開発は、三菱重工業が関西電力など電力4社と共同で取り組むと表明している。万一、事故で電源を失っても自動で原子炉を冷やす仕組みや、核燃料が溶け出しても外部に漏れないよう、原子炉容器の下に「コアキャッチャー」を備えるなどとアピールする。
経産省は早ければ、2030年代半ばの稼働を見込む。具体的な候補として、1、2号機の廃炉が決まり、3号機も稼働から40年以上が建つ関西電力美浜原発を挙げる関係者もいる。
ただ、革新軽水炉については、現存の原発より安全性は高いとされるものの、原発推進の日経新聞(2022年12月6日朝刊)にさえ、コアキャッチャーなどの設備が「欧州などでは10年以上前から導入されていて新技術ではない」など、「新増設へ印象刷新狙う」ものと皮肉る記事も出ている。
また、「新しさと安全をアピールするほど、現存の原発は危険だとPRしているようなもの」(大手紙経済部デスク)との声もある。