岸田政権が着々と進める「原発回帰」...半年も満たずに、原子力政策大転換 新増設・建て替えまで踏み込んだ「新政府方針」の是非

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期間延長について、規制委は容認「意見する立場にない」 従来通り安全検査、判断に徹する

   再稼働した10基について延長可能期間を算定すると、関西電力美浜3号機(福井県)の10年2か月が最長、他は4年~7年2か月になる。

   期間延長について、安全性審査を担う原子力規制委の山中伸介委員長は「経産省・資源エネルギー庁における検討そのものに、規制委が意見を述べる立場にはない」(10月5日の規制委会合)と、容認する考えを示している。

   発言が意味するところは、こうだ。すなわち、運転期間は、エネルギー政策の中で経産省が判断する。それが決まれば、規制委としては、運転期間中は従来通り、運転開始から30年、その後は10年ごとに安全審査を実施する。それにより、安全と判断すれば運転を認め、問題があれば認めない――ようは、現行と同じ対応をするのが仕事、ということだ。

   原発内の中性子による部品の劣化状況は各原発によって異なり、科学的・技術的な観点から一律には説明できない、という判断だ。

   ただ、たとえば大津波に備えた防潮堤の大幅増強なども含め、多額の安全対策費用を投じて運転期間を延ばしても、コスト的に見合うのか、疑問視する声も多い。まして、期間延長となれば、追加での費用は「未知の領域」になる。

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