「拡大鏡」を注文すると、もっと高い「目にいいサプリ」を勧められ...
【事例2】新聞広告の「拡大鏡」を電話注文したら、「目にいいサプリ」購入を勧められ、サンプルだけ受け取るはずが「定期購入」になっていた
近くに住んでいる高齢な義母から次のような相談を受けた。約3か月前に、義父が、「拡大鏡」が今なら通常価格の半額で販売されているという新聞折り込み広告を見て、義母が注文するために販売業者に電話した。その際、販売業者から「目に良いサプリメントがあるのでサンプルを送る」と言われた。後日、拡大鏡とサプリメント1袋が届いた。
一緒に届いた「明細書兼請求書」では、拡大鏡が「プレゼント」、サプリメントが「約3000円」と記載されていておかしいと思った。その約1か月後、販売業者から以前と同じサプリメントが届き、さすがにおかしいと思い、販売業者に電話で連絡したが、混み合ってつながらなかった。
さらに1か月後、また同じサプリメントが届いた。「明細書兼請求書」を改めて確認すると、「1年定期」と記載がある。このままでは今後もサプリメントが届いてしまう。どうしたらよいか。サプリメントの「定期購入」を注文した覚えはない。(2022年3月・80歳代女性/相談者:50歳代女性)
こうしたケースで目立つのは、電話した時に別の商品を勧誘されること。たとえば、「拡大鏡」を電話注文すると、「目に良いサプリメントがある」と勧められる例が典型的。業者の狙いが値段の高いサプリメントのほうにあるから、「拡大鏡」を「プレゼント」という形にしたのだろうか。
もう1つの特徴は、「1回限りのお試し」で注文するつもりなのに、業者から突然、「漢方薬は3か月飲み続けないと効果が表れない」「おまとめコースのほうがお得です」と勧誘されることだ。そこで、「3か月分を1回限り受け取るだけなら」「おまとめコースのほうがお得なら、1回限りで注文するだけ」と思い込んで承諾してしまう。
ところが、商品が届いた時には「定期購読」コースに変わっている。消費者に十分考える時間を与えず、仕方なく契約させてしまうのが向こうの狙いなのだ【図表参照】。