スクランブル化しない理由「『公共の役割』と相容れない」
具体的には、「(割増金で)嫌がらせをするのではなく、スクランブル化すれば多くの人々が納得するのは明らか」、「テレビを持たない世代や若者が増えている現状で、受信料徴収は不公平。契約者のみに放送できる仕組みを整備すべき」という意見に対する回答が、それだ。ここには――。
NHK「NHKには、放送法第15条に規定されている通り、公共の福祉のために、あまねく日本全国で受信できるよう、豊かで、かつ良い番組を放送することが求められており、社会のすべての人たちに、必要不可欠な情報をあまねく公平にお届けするという公共の役割を果たすために、自主的な財政基盤として受信料制度が設けられています。
受信料は、NHKの事業を維持・運営するための特殊な負担金であり、放送の対価としていただいているものではないことから、スクランブル化し、受信料を支払わない方に放送番組を視聴できないようにする方法は、放送法でNHKに求められている『公共の役割』と相容れないものと考えています」
つまり、受信料は「放送内容の対価」ではなく、「公共放送NHK」が存在するための特殊な対価であると受け取れる、というわけだ。