携帯電話料金が大手キャリアより格段に安い格安スマートフォン(SIM)。しかし、オンラインで申し込むのが面倒、電波がつながりにくい、店舗のサポートもないし...などと、二の足を踏む人も多いのではないか。
ところが、格安スマホ利用者の満足度が非常に高いことが、通信メディアの企画・設計・運営・データ分析の「WACARU NET(わかるねっと)」(神奈川県秦野市)が2022年12月1日に発表した「格安スマホ・SIMに乗り換えて後悔した人の割合調査レポート」で明らかになった。
格安スマホにして「後悔している人」はたった6.8%だというのだ。格安スマホのメリットとはなにか?
人気上位は「楽天モバイル」「UQモバイル」「ワイモバイル」「ahamo」「mineo」
格安スマホ(SIM)を利用している10代から70代の男女503人を対象とした「WACARU NET」の調査では、まず、格安スマホはどのサービスを利用しているかを聞くと、最も多いのは「楽天モバイル」(25.0%)で、全体の4分の1を占める結果となった。次に、「UQモバイル」(17.7%)、「ワイモバイル」(14.1%)、「ahamo(アハモ)」(9.3%)、「mineo(マイネオ)」(6.2%)と続いた【図表1】。
格安スマホに乗り換えて後悔したかどうかを聞くと、「後悔していない」(80.7%)と答えた人が8割を超えた。一方で、「後悔している」(2.0%)と「やや後悔している」(4.8%)というネガティブな回答は合わせて6.8%に留まっている【図表2】。
これは、格安スマホでも通信状況がいいとされる東京都内に住む人と、その他の地域に住む人とを比較しても、結果はほとんど変わらなかった。格安スマホに乗り換えて後悔するかしないかは、利用場所にほぼ左右されないようだ。
そして、格安スマホに不満を感じているかどうかを聞くと、「不満はない」(205票)という人が最も多かった。しかし、不満を感じている人に具体的な不満点を聞くと(複数選択可)、「通信速度(つながりやすさ)」(149票)が最も多く、次いで「カスタマーサポート」(57票)、「初期設定が大変」(57票)、「端末ラインナップ」(49票)と続いた【図表3】。
格安スマホの通信のつながりにくさや、オンラインで申し込むため初期設定を自分でやらなくてはならないこと。さらに、店舗のサポートがないこと、そして、端末機種が少ないことなどに不満を感じている人が一定数いることがわかる。
一方、格安スマホの満足しているポイントを聞くと、「月額料金」(473票)がダントツのトップとなり、次いで「通話料金」(108票)と、やはりコストパフォーマンスのよさに満足している人が圧倒的に多いことが分かった【図表4】。
そこで、格安スマホに乗り換えようとしている人に、おすすめできるかどうかを聞くと、「とてもおすすめできる」(39.8%)と「まあまあおすすめできる」(53.9%)を合わせると93.7%で、9割を超える結果となった。「おすすめできない」というネガティブな意見は合計6.4%に留まった【図表5】。