どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 少し前は急激な円安進行を嫌気していたのに、今は急激な円高進行を嫌気
東京株式市場見通し(12月5日~9日)
日経平均株価予想レンジ:2万7000円~2万8200円
2022年12月2日(金)終値 2万7777円90銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、軟調な展開か。
前週の東京株式市場の日経平均株価は、反落した。米経済指標が市場予想を下回ったことや、中国のゼロコロナ政策による景気後退懸念が強まったことを嫌気した。加えて、為替相場が急速な円高に転換している点も、相場の懸念材料となっている。
今週の日経平均株価は、軟調な展開となりそうだ。
米国の利上げペースの減速観測が強まり、米長期金利の低下は相場の支援材料だが、その背景には米国を中心として景気後退懸念が高まっていることがある。市場では、天邪鬼な性質を露呈するかのように、つい先ごろまでは急激な円安進行を嫌気していたが、今は急激な円高進行を嫌気している。
日経平均株価を積極的に買い上がっていく支援材料には乏しいが、ただ、米国の利上げペースの減速と米長期金利の低下は米国株の支援材料になるため、米国市場が底堅い動きであれば、日経平均株価の下支えとなりそうだ。
東京外国為替市場 米国の景気後退懸念で、利上げペース減速の見方強まる。米長期金利は低下
東京外国為替市場見通し(12月5日~9日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=132円00銭~137円00銭
2022年12月2日(金)終値 1ドル=134円30銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。
前週のドル円相場は、ドルが下落した。米国の利上げペース減速観測の強まりを受け、ドルは一時1ドル=133円半ばまで下落した。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。
米国の経済指標が市場予想を下回るなど、米国の景気後退懸念が強まっている。同時に、米国の利上げペースが減速するとの見方も強まり、米長期金利が低下。リスク選好のドル買い・円売りは後退、ドルは上値の重い展開となりそうだ。
ただ、米国のインフレ抑制のための利上げが終了したわけではなく、日米金利差が縮小しているわけでもない。これまでの行き過ぎたドル高・円安の修正局面となっているだけで、ドル高・円安構造に大きな変化はなく、過度なドル安・円高期待には注意が必要だ。
経済指標は、国内では6日に10月家計調査、7日に10月景気動向指数、8日に7-9月期GDP(国内総生産)確定値、11月景気ウォッチャー調査、9日にメジャーSQ(特別清算指数)などの発表が予定されている。
海外では5日に米国のISM非製造業景気指数、6日に米国の10月貿易収支、7日に中国の11月貿易収支、9日に中国の11月消費者物価指数、中国の11月卸売物価指数、米国の11月卸売物価指数などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)