【100万円増額計画】サッカーW杯熱狂のなか、マーケットの動向は? FOMC議事録が公開...米経済は23年、景気後退となる可能性指摘されたが...【FX大学対抗戦 最終節】

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   学生のみなさんとともに、およそ半年にわたって挑戦してきた「100万円増額計画 FX大学対抗戦 Season6」もいよいよ最終節――。これまでの間、日々、マーケット情報に目を光らせてきたなかで、北海道大学 金融研究会の小松柊太さんは、「重要指標やトレンドを読み取って、方針を立ててから取引をする、という当たり前のことを再確認」と振り返る。

   一方、同志社大学 岩瀬颯汰さんは、指標に注目したドル円取引で利益を出せたそう。これまでを振り返り、「無事赤字で終えずに済み、安心しました」とも。そんな両者の今週の成果を見ていこう。

「今週は相場と相性が悪かった...」(北大金融研究会)

   今週(11月21日週)は、サッカーW杯がいよいよ開幕し、連日その話題で持ちきりでしたね。ちょうど日本がドイツに勝ったタイミング(11月23日)で急速に円高が進んだらしく、「W杯が為替に影響を及ぼすのか!?」といった話もありました。実際は、その直前に発表された11月の米PMI(総合購買担当者景気指数)の下振れがあり、おそらくW杯で勢いづいたといったところのようですね。

   週の前半、なぜか142円まで円安になったのち、後半は前述の円高で138~140円の幅で推移していたようです。前半に円安が進んだ要因はつかみきれてないですが、強い振り戻しを見る限り今は円高圧力の方が強いと読みました。

◇今週の取引
   今週も大した取引はせず、しかも相場と相性が悪かったです。指標発表のタイミングは避けて小幅の利益を狙っていたのですが、読みがことごとく裏目に出たことで損失を積み重ねました。
   しかもよく見ると、すべてが売り決済、先ほどの円高圧力が強い、という分析に完全に逆行していますね。隙間時間に感覚で取引していたことが一番の要因かなと思います。
   トレードバトルの最後の週がマイナスというのはなんだか締まらないですが、取引をいきなりするのではなく、重要指標やトレンドを読み取って、方針を立ててから取引をする、という当たり前のことを再確認したということで、終わりにしたいと思います。

◇今週の取引結果

前週からの損益=マイナス2万4550円
11月25日現在=115万4635円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
相性が悪かったというよりは、ご自身でもおっしゃっているように、円高圧力が強いという分析をしているのに逆行したトレードをしているところですよね。隙間時間に感覚で取引していたとのことなので、本来のあるべきトレード(円高方向)ではなく、浅い読みで入れそうなところを入って損失を出したのかな、と見受けられました。
しかし、円高圧力が強いという分析は正しかったとすると、もう少し丁寧にトレードすれば利益は出せたのだと思います。ある程度トレードで勝てるようになると、トレードの判断ルールを無視して、なんとなく感覚で上がりそうとか、下がりそうと思って入ると、負けが続いてしまう時があります。いわゆる調子に乗るという状態ですね。
そういうときは、負けが続いてハッと気づかされます。なので、初心に戻ってしっかり環境認識を怠らずに、ご自身のルールを守ってトレードする。これは、常に忘れずにいたいものですね。お疲れ様でした!
小松 柊太(こまつ・しゅうた)
小松 柊太(こまつ・しゅうた)
北海道大学教育学部3年
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
→北大金融研究会
不破 拓人(ふわ・ひろと)
不破 拓人(ふわ・ひろと)
北海道大学農学部3年生
FXトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。

ポンド円取引は「後悔の残る結果」も、米ドル円取引で利益出せた(同志社大学 岩瀬颯汰さん)

●今週の相場の振り返り
   今週(11月21日週)は23日に米S&Pグローバル/CIPS(英公認購買部協会)による各種PMI(総合購買担当者景気指数)速報値の発表、および、米国で11月1~2日開催分のFOMC(公開市場委員会)議事録の公開が行われました。
   11月製造業PMI速報値は、46.2で市場予想の45.8を上回りました。また、同11月サービス業PMI速報値も、48.8で市場予想の48.0を上回りました。
   FOMC議事録の公開では多くの委員が将来の利上げペースについて、早い時期に減速させることが望ましいと判断していることが判明。FRB事務局の分析でも、米経済が23年に、リセッション(景気後退)となる可能性が指摘されていました。

●実際の取引
   今週は米ドル円とポンド円の2ペアでの取引となりました。
   米ドル円は23日、FOMC議事録公開前から、米新規失業保険申請件数や米PMIのデータが弱い内容となったことから、すでにドル売りが先行しているマーケットでした。そんななか、リセッションの示唆がされるという弱い内容が追加で発表された時点で、5万通貨でショート(売り)し、後に利益確定しました。
   ポンド円も23日、PMI速報値の発表が行われ、どちらも市場予想を上回る結果であったため、5ロングでロング(買い)しましたが、ポジションをとるタイミングが遅く、少しずれてししまったことから損切りとなってしまいました。

●所感
   ほかの通貨ペアも見ていたつもりですが、結局、米ドル円とポンド円の2ペアでの取引となりました。ポンド円はポジションをとるタイミングが遅くなり、うまく市場の波に乗ることができておらず、後悔の残る結果となってしまいましたが、無事赤字で終えずに済み、安心しました。

●取引状況

前週からの損益=プラス3万2850円
11月25日現在=233万9687円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
上記、今週の相場の振り返りでの11月製造業PMI速報値の数値は、イギリスの数値ですね。発表後上昇するも、169円付近の前回高値があるところから円高も進み、反落してしまいましたね。たしかに高値で入ってしまった感は否めませんが、上手く逃げられましたね。
ドル円のショートは見事でした。ドル円はPMI発表時のレートが直近の最安値から3円程高いところで少しもみ合いになっていたので、大きな動きになったのではと思います。ところが、ポンド円の場合は指標発表時の発射位置が直近では高値圏だったため、そこまで上がらなかったのかなと思いました。しかし、今回もプラスの成績ですばらしかったです。お疲れ様でした!
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
同志社大学1年
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。

※今週は取引をお休み(一橋大学 チームMegis)
前週からの損益=プラス・マイナスゼロ
11月25日現在=90万5670円

林檎
チームmagis
林檎
一橋大学経済学部1年
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
R
R
東京医科歯科大学 医学部医学科
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!

◆◆アドバイザーのプロフィール

ゆかてぃん
ゆかてぃん
兼業スイングトレーダー。2019年からFXをスタート。「コロナ相場」に乗り、最高月利益は3000pips以上。現在ラジオNIKKEIで月に1度出演。CXR投資チャンネルでMCを務める。個人でYouTube活動もしている。
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。

学生投資連合USIC 「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/

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