SOMPOホールディングス株9.8%安、業績予想の下方修正で売り殺到...北米ハリケーン、国内で自動車保険金増加など影響

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大手損保3社とも、通期の業績予想を下方修正...SOMPOのみ株主還元なし

   ここでSOMPOの歴史を簡単に振り返ってみる。

   国内大手損保は合従連衡を繰り返して現在、東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、SOMPOの3グループに集約されている。このうち芙蓉グループと非財閥系が合体したともいえるのがSOMPOだ。

   2002年に安田火災海上保険と日産火災海上保険が合併して損害保険ジャパンを設立し、大成火災海上保険を吸収。同じ頃、日本火災海上保険と興亜火災海上保険が合併して日本興亜損害保険を設立し、太陽火災海上保険を吸収していた。

   その損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が経営統合し、2010年にNKSJホールディングスを設立。2014年に損保ジャパン日本興亜ホールディングスと改称したが、社名が長すぎることなどから、2016年にSOMPOに再改称した経緯がある。

   大手損保3グループは、SOMPOに限らず、米国のハリケーンなど国内外の自然災害による損害がかさむなどし、いずれも2022年9月中間連結決算発表時に通期の業績予想を下方修正した。

   東京海上とMS&ADはこれに合わせて自社株買いや配当予想の上方修正を公表したが、SOMPOは特になかった点が投資家の不評を買っているとの見方もある。

   逆にいえば、今後の株主還元策次第で株価上昇に弾みがつく可能性もありそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)

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