「習近平、退陣!」叫ぶ抗議デモ、「第2の天安門事件」に発展? エコノミストが指摘...「中国の失速、世界経済大混乱に」「中国もウィズコロナに変わる」

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   「第2の天安門事件が起こるか!」。共産党の1党独裁下、厳しい言論統制が敷かれている中国全土に、異例の「ゼロコロナ」抗議デモが広がっている。

   公然と「共産党、退陣!」「習近平、退陣!」と叫ぶ中国民衆の姿に、2022年11月28日、中国経済の混乱を不安視して、欧米や香港・上海の株式市場と、原油先物市場など商品市況が大幅に下落した。

   世界経済はどうなるのか? エコノミストの分析を読み解くと――。

  • 中国リスクが世界経済の危機に(写真はイメージ)
    中国リスクが世界経済の危機に(写真はイメージ)
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英経済紙「共産党体制に対する数十年来の白昼堂々たる挑戦」

   厳しい「ゼロコロナ政策」が続く中国で、国民の不満が爆発している。報道をまとめると、きっかけは11月24日、新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチの高層住宅で10人が死亡した火事。死者が出たのはゼロコロナによる過度な交通規制で、消防車が現場に駆け付けるのが遅れたためと、SNSで指摘する声が広がった。

   半年前、餓死者が出かねないほど、危険な行動制限を経験した上海市民が火事に反応。上海市中心部の「ウルムチ通り」では、犠牲者の追悼集会が行われた。26日夜には「習近平は退陣しろ!」「共産党は退陣しろ!」と異例の政権批判まで飛び出した。

   さらに、抗議デモや集会は、北京市、広州市、成都市、ウルムチ市、チベット自治区ラサ市などにも波及。SNSの投稿動画などによると、抗議の「白い紙」を掲げた多数の市民が集まり、「封鎖を解除しろ」などと大声で叫んで警察官とにらみ合い、当局に拘束された模様だ。また、各地の大学にも広がっているとの情報もある。

   今回の中国の事態、エコノミストはどう見ているのだろうか。

   衝撃を受けている人が少なくない。日本経済新聞オンライン版(11月27日付)「中国のゼロコロナ抗議、上海や北京でも 経済低迷に不満」という記事に付くThink欄の「ひと口解説コーナー」では、日本経済新聞社特任編集委員の滝田洋一記者が、

「『共産党、退陣』『習近平、退陣』。共産党一党支配下の中国でそんなシュプレヒコールが木霊するとは。『共産党体制に対する数十年来の白昼堂々たる挑戦』とFT(英経済紙ファイナンシャル・タイムズ)は伝えます」

としたうえで、

「ゼロコロナ政策が行き詰まり、強権体制の弊害が人々にとって切実なものになっています。『天安門事件』の再来こそ習近平氏が恐れる悪夢でしょう」

と指摘した。

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